図解でわかる 心理学のすべて
発売日 | 2003.04.16 |
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著者 | 深堀元文 編著 |
判型 | A5判/並製 |
ページ数 | 256 |
ISBN | 978-4-534-03573-8 |
価格 | ¥1,650(税込) |
「こころ」の不思議を探求する心理学は、家庭や学校、会社などあらゆる生活の場面に関係するもの。そんな心理学の基礎知識を、わかりやすく図解する。誕生と歴史、最新の研究動向、そして実際の社会や人間関係のなかで役立つ知識まで、すべてを網羅した一冊。
≪章立て≫
第1章 心理学の誕生とこれまでの歩み
第2章 脳と知覚のメカニズム
第3章 知能と学習の心理学
第4章 感情や欲求の心理学
第5章 性格を見抜く心理学
第6章 「人の一生」をみつめる発達心理学
第7章 男と女をめぐる心理学
第8章 社会と人間関係の心理学
第9章 子どもと家庭の心理学
第10章 本人も知らない深層心理の世界
第11章 心の病気と心理学
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詳細
第1章 心理学の誕生とこれまでの歩み
1 心理学とは何か? 12
……人の心の働きを探り、人間について研究する
2 心理学の役割は? 14
……人間の行動のしくみを解明し、人間理解に役立てる
3 心理学の原点は古代ギリシャ哲学にある 16
……本格的な発展は17世紀になってから
4 心理学の父、ヴントの登場 18
……哲学から科学へと発展した心理学
5 ドイツで誕生したゲシュタルト心理学 20
……心の働きの全体性を重視する考え方
6 フロイトの精神分析学 22
……人間の意識のなかにある「無意識」の発見
7 ユングの分析心理学 24
……無意識に、独自の学説を提唱して分析心理学を確立した
8 日本の心理学の始まり 26
……明治時代に紹介されたヴントの実験心理学が出発点
9 心理学の方法 28
……心の働きの数量化・数値化がテーマ
10 これからの心理学に求められるもの 30
……人間を研究テーマとした学問の中心的役割を担う
第2章 脳と知覚のメカニズム
1 心とは何か? 34
……心と脳の働きには密接な関係がある
2 脳のしくみと働き 36
……心の働きを知るには、脳の働きを知ることが重要
3 記憶のメカニズム 38
……脳の重要な役割である記憶のしくみとは
4 感覚のしくみ 40
……五感を奪われると人間は正常でいられない
5 知覚とは何か? 42
……感覚からの情報を総合的に判断する働きのこと
6 五感それぞれの特徴 44
……視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚のしくみ
7 知覚の不思議(1) 48
……錯覚はなぜ起こる?
8 知覚の不思議(2) 50
……残像現象は、どうして起こる?
9 知覚の不思議(3) 52
……誰でも地獄耳になれる?
10 知覚の不思議(4) 54
……色が心に与える影響は?
第3章 知能と学習の心理学
1 知能とは何か? 58
……記憶力、思考力、学習能力などを含めた総合的な能力
2 知能の発達 60
……知能の発達には環境の影響も大きい
3 学習と本能 62
……後天的な経験や訓練、教育などによって身につくのが学習
4 学習心理学の出発点 64
……学習行動のメカニズムを解明したパブロフらの学習理論
5 学習の法則(1) 68
……学習効果はスランプの後で高まる
6 学習の法則(2) 70
……無気力も学習の成果?
7 新しい知能のとらえ方 72
……知能テストだけでは測定できない?
第4章 感情や欲求の心理学
1 感情とは何か? 76
……喜怒哀楽を含めた人間の高度な精神活動の一つ
2 欲求とは何か? 78
……欲求は行動の源泉。人は欲望を満たすために行動する
3 生理的欲求と心理的欲求 80
……生命維持に欠かせない生理的欲求
4 欲求も進歩する 82
……人間の欲求は生理的欲求から自己実現の欲求へと高まる
5 欲求不満のメカニズム 84
……欲求をコントロールし、不満を意欲に変えることが大切
6 欲求の葛藤と合理化 86
……「合理化」によって自分の行動を正当化しようとする
第5章 性格を見抜く心理学
1 性格とは何か? 90
……キャラクターとパーソナリティの違い
2 あなたの性格はどのタイプ?(1) 92
……性格をタイプ別に分類するいろいろな類型論
3 あなたの性格はどのタイプ?(2) 96
……性格を特性(要素)に分ける特性論。性格テストは特性論が基礎
4 性格を決めるのは遺伝か環境か? 98
……遺伝的特性と環境的要因の相互作用で決まる
5 兄弟姉妹でも性格が違うのはなぜ? 100
……性格形成に影響する出生順位
6 筆跡や絵から性格がわかる? 102
……知らず知らずのうちに潜在的な性格傾向があらわれる
7 病気を引き起こす性格とは? 104
……過剰なストレスが虚血性心臓病に結びつくタイプAの人
8 アメリカで急増する二重人格や多重人格 106
……最大の要因は子どものときに受けた性的虐待
9 血液型による性格判断 108
……ホントに血液型で性格がわかるの?
10 性格テストにはどんなものがあるのか? 110
……主なテストの種類と検査方法を紹介
第6章 「人の一生」をみつめる発達心理学
1 発達心理学とは何か? 116
……人の誕生から死までの意識や行動の変化を研究する
2 乳幼児期の心理(1) 118
……赤ちゃんの頃から人間の発達はスタートする
3 乳幼児期の心理(2) 120
……乳幼児期には母親の存在がとても大切
4 児童期の心理 122
……仲間との遊びから社会性を身につけ始める時期
5 青年期の心理(1) 124
……自我の発達とアイデンティティ確立の時期
6 青年期の心理(2) 126
……現代では大人になりきれない青年が増えている
7 成人期の心理 128
……とくに中年期には精神的な危機が訪れることも
8 老年期の心理 132
……高齢化社会を迎え、老年期の過ごし方は重要な課題
第7章 男と女をめぐる心理学
1 男性と女性の違いとは? 136
……ジェンダーは社会や環境的な要因によってつくられる
2 セクシャル・ハラスメントはなぜ起きる? 138
……社会に定着してきた男性優位の意識が背景に
3 異性を好きになる心理とは 140
……恋愛感情がめばえるきっかけと恋愛パターンの秘密
4 人を愛するとは? 142
……愛する能力は成長の過程で身についていくもの
5 愛と憎しみは紙一重? 144
……同時に存在する両面感情。愛が深ければ憎しみも深い
6 結婚する心理・離婚する心理 146
……結婚する理由はさまざまだが、離婚には世界共通のパターンがある
7 浮気と不倫の心理 148
……浮気の最大の理由は「新しい刺激を求めて」
8 人はなぜセックスをするのか 150
……男女間にみられる性衝動の違い
9 性行動の正常、異常 154
……性欲の量的異常と質的異常が原因
10 人間の一生と性 156
……性欲は子どもにも老人にもある
第8章 社会と人間関係の心理学
1 集団とのかかわり 162
……人間の行動は所属する集団から大きな影響を受けている
2 社会や会社で役立つ心理学(1) 166
……社会のなかでは第一印象や自己PRが大切
3 社会や会社で役立つ心理学(2) 168
……交渉ごとで相手を上手に説得するためには?
4 社会や会社で役立つ心理学(3) 170
……ウソをついている人は話し方やしぐさにあらわれる
5 仕事と人間(1) 172
……ワーカホリックに多いタイプAの心理とは
6 仕事と人間(2) 174
……リーダーに求められる条件とは
7 群集の心理(1) 176
……群集になると人間には別の心理が働く
8 群集の心理(2) 178
……「誰かがやるだろう」という心理が生まれるわけ
第9章 子どもと家庭の心理学
1 子どもと教育(1) 182
……子どもの成長に学校や友人が果たす役割は?
2 子どもと教育(2) 184
……ほめて子どもの能力を伸ばすピグマリオン効果
3 子どもといじめ 186
……「いじめ」はどうして起きるのか?
4 子どもと不登校 188
……登校拒否の心理。学校の管理主義が原因?
5 子どもと家族 190
……子どもにとって家族との絆は重要だがマイナス面も
6 親と子の関係(1) 192
……母親や父親の不在は子どもの心の成長に大きな影響を与える
7 親と子の関係(2) 194
……家庭内暴力や児童虐待は親子関係の歪みから生じる
8 青年期に起こる非行の問題 196
……低年齢化や集団化が問題となっているが、一つの成長過程でもある
第10章 本人も知らない深層心理の世界
1 深層心理とは何か 200
……深層心理学は無意識の発見から始まった
2 フロイトによる深層心理の考察 202
……意識、前意識、無意識――意識の三層構造
3 ユングの考えた深層心理の世界 204
……無意識を個人的無意識と普遍的無意識に分けて研究
4 本音がみえる錯誤行為 206
……言い間違いや書き間違いには無意識の願望が隠されている
5 人はなぜ不安になるのか 208
……現代人が抱える不安の根底にあるものは?
6 自分では気づかない心の動き 210
……危険な欲求や受け入れがたい記憶は無意識のうちに抑圧される
7 コンプレックスはなぜ生まれるのか 212
……コンプレックスのもとはトラウマ(心的外傷)や劣等感
8 夢からわかること 214
……夢分析によって無意識の世界がみえてくる
9 自分の深層心理はわかるか 216
……自分の無意識を探る方法として自己分析がある
第11章 心の病気と心理学
1 心の病気とは? 220
……身体が病気になるように、心も病気にかかる
2 臨床心理学とは 224
……心理診断と心理療法によって心の病気を治療する
3 いろいろな精神障害(1) 神経症 226
……一般にノイローゼといわれる心身両面にわたる精神障害
4 いろいろな精神障害(2) 心身症 228
……ストレスで自律神経などが乱れ身体的な症状があらわれる
5 いろいろな精神障害(3) 人格障害 230
……単なる性格の偏りではなく、社会生活や人間関係に障害が出る
6 いろいろな精神障害(4) 躁うつ病 232
……気分の落ち込みに苦しむうつ病、気分が高ぶり活動的になる躁病
7 いろいろな精神障害(5) 統合失調症(精神分裂病) 234
……思考や知覚、感情など人間の基本的な機能に障害が生じる
8 依存症の心理 236
……アルコール、薬物、ギャンブル――どうしてもやめられない
9 現代に特徴的な心の病(1) 238
……現代社会は病気社会。新しい心の障害が増えている
10 現代に特徴的な心の病(2) 240
……自殺者は「生」と「死」の葛藤に苦しむ
11 心の病を治療する心理療法 242
……100種類以上ある心理療法。本当に心の病気を救えるのか
著者プロフィール
深堀元文 編著
1955年福岡県福岡市生まれ。修猷館高校、鹿児島大学医学部卒業。九州大学医学部精神医学教室を経て、現在、福岡市の今宿病院理事長・院長。精神科医・医学博士。日本精神神経学会認定専門医。日本臨床精神神経薬理学会認定専門医。日本精神科病院協会委員。また「鯨洋一郎」のペンネームで日本推理作家協会所属。著書に『図解でわかる心理学のすべて』『心理学のすべてがわかる本』(いずれも日本実業出版社)『精神科の薬と患者ケアQ&A』(監修、じほう)がある。鯨洋一郎としての著書には『ストーミー・ブルー』(スコラ)『迷妄のソフィア』(鳥影社)などがある。