『文章を書く』ことの苦手を好きにかえる

「文章を書くことがストレスです」
「文章を書くことが苦手で……」
「文章を書くのに時間がかかります」

そんな「文章アレルギー」の人は多いのではないでしょうか? しかし、文章を書けるかどうかは、仕事の成果や周囲の評価に大きく関わります。

そんな文章に関する「困った」にやさしく応えてくれるのが、『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』を著書にもつ、山口拓朗さんです。

この連載では、これまでライターとして数多くの取材・インタビューを経験した中から導き出した、「書くことが嫌い」を「書くことが好き」へと変える、文章作成のコツを教えてもらいます。

著者プロフィール

山口拓朗(やまぐち・たくろう)

伝える力【話す・書く】研究所所長。山口拓朗ライティングサロン主宰。出版社で編集者・記者を務めたのち、2002年に独立。26年間で3600件以上の取材・執筆歴を誇る。現在は執筆活動に加え、講演や研修を通じて、「1を聞いて10を知る理解力の育て方」「好意と信頼を獲得する伝え方の技術」「伝わる文章の書き方」などの実践的ノウハウを提供。著書に『「うまく言葉にできない」がなくなる 言語化大全』(ダイヤモンド社)、『マネするだけで「文章がうまい」と思われる言葉を1冊にまとめてみた。』(すばる舎)、『1%の本質を最速でつかむ「理解力」』『9割捨てて10倍伝わる「要約力」』『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』(以上、日本実業出版社)、『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける 87の法則』(明日香出版社)、『ファンが増える!文章術——「らしさ」を発信して人生を動かす』(廣済堂出版)ほか多数。

文章を書く「前」に必要な3つの重要プロセス

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2022/03/02 16:12

(photo by Thought Catalog/Unsplash)

一生モノのスキルになる! 『文章を書く』ことの苦手を好きにかえる方法<連載第49回>

伝える力【話す・書く】研究所を主宰し、「文章の書き方」に関する著書も多い山口拓朗さんに書き方のコツを教わります。今回は、文章を「書く」までに必要な3つのプロセスについて。

文章を書き始める前には3つのプロセスがある

北京オリンピックでも盛り上がったカーリング。いきなりですが、あなたはカーリングのことをよく知らない人に向けて、カーリングの魅力を文章でわかりやすく伝えることはできますか? 

これまでカーリングの試合を見たことのない人や、カーリングについて調べたことのない人にとっては、なかなか難しいお題ではないでしょうか。

それでも「どうしても説明しなさい」と言われたら、どうすればいいか? 答えは「カーリングについての情報を集める」です。「ない袖」を振ることができないのと同じように、「ない情報」で文章を書くことはできません。

とはいえ、少し調べたくらいでは、わかりやすく説明することはできないかもしれません。カーリングを知らない人にその魅力をわかりやすく説明するには、ざっと以下の4つのプロセスを踏む必要があります。

【プロセス1】カーリングについて調べる

まずはカーリングについての知識をインプットします。「カーリングを扱った書籍や雑誌を読む」「インターネットで検索をする」「カーリングに詳しい人から話を聞く」「ルールブックを読む」――などの方法があります。

【プロセス2】実際にカーリングの試合を観る

実際にカーリングの試合を観ることによって、五感を使ってカーリングを理解することができます。また、白熱する試合を目の当たりにすることで、言葉による情報収集だけではわかりにくかった、カーリングの魅力を感じることができるでしょう。

【プロセス3】カーリングについて知らない人の気持ちに寄り添う

カーリングの知識を増やし、また、カーリングの魅力を実感したからといって、わかりやすい文章を書けるとは限りません。ここで大切なのが、カーリングを知らない人の立場に立ち、気持ちに寄り添うということ。カーリングに明るくない人に対し、「どういう言葉」で、「どういう順番」で、「どれくらい噛み砕いて」伝えればいいのか。徹底的に考えなければいけません。

【プロセス4】その人たちが理解できるよう、わかりやすい文章を作る

情報が集まり、読む人の気持ちに寄り添う意識をもったら、いよいよ文章作成です。わかりやすさのポイントは、「日本語文法を正しく使う」「助詞(てにをは)を適切に使う」「句読点を適切に打つ」「平易な(やさしい)言葉で書く」「できる限り専門用語を使わない」「理解しやすい構成を心がける(セオリーは『幹→枝→葉』の順」など。誤解や誤読を招かないよう書き方を工夫する必要があります。

情報収集や実体験こそ「書く技術」

もうおわかりだと思いますが、書く作業は均等割すると全体の25%にすぎません。つまり、残り75%(プロセス1~3)は、書く前のアクションなのです。

人によっては、まったく情報収集せずに書く人や、見たことも味わったこともないのに書く人もいますが、それでわかりやすい文章が書けるはずがありません。もちろん、そのテーマについて何の知識もない人の気持ちに寄り添えない人も、理解しにくい文章を書いてしまう予備軍です。

文章をわかりやすく書けない原因を「書き方」に求める人が少なくありません。もちろん、わかりやすく書く技術はあったほうがいいでしょう。

しかし、いくら書き方のスキルだけ磨いても、わかりやすい文章を書くことはできません。それは、食材がほとんどない状態で料理をつくったり、食べる人の好みを把握せずに料理をつくったりするようなものです。

  • 情報を収集する
  • 体験して理解する
  • 読む人の気持ちに寄り添う

わかりやすい文章を書きたいなら、「書き方」に先んじて、この3つのプロセスへの意識を強めましょう。

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そもそも文章ってどう書けばいいんですか?

「文章を書くことがストレス」「書くのに時間がかかりすぎる」「そもそも頭のなかにあることを文章にできない」……本書はそうした「文章アレルギー」のある人たちに、マンガを織り交ぜながら、わかりやすく文章の書き方をレクチャーしていきます。

著者:山口拓朗

価格:¥1,400-(税別)

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