荘司雅彦の法律力養成講座
発売日 | 2009.01.23 |
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著者 | 荘司雅彦 |
判型 | 四六判/並製 |
ページ数 | 240 |
ISBN | 978-4-534-04500-3 |
価格 | ¥1,650(税込) |
憲法からはバランス感覚、民法からは社会のさまざまな出来事をクリアに見ることができる観察眼、商法からはビジネス感覚、といった具合に、ビジネス・パーソンとして最低限必要なスキル「法律力」を養成する。
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詳細
第1章 六法ってなんだあ?
1 六法全書の役割 18
弁護士は六法全書をすべてマスターしている?
法律家が「六法全書」を常備している理由
2 法律の基本となる六つの法律 22
六法の六つの法律とは?
一流の法律家には六法の知識が不可欠
3 六法も分量が多いけど 26
4,000条以上もの六法の条文
4 法律センスを身につける六法の使い方 28
判例は水戸黄門の葵の御門
無限の知識を提供する事項索引
条文を整理する「項」と「号」
事項索引の使い方
第2章 法律のキモ「基本的人権の尊重」
1 すべての法律に通じる大原則 38
絶対に揺らがない法律の大原則
法律の王様、憲法
2 国民主権と平和主義は偉くない? 44
なぜ、個人の権利の尊重が一番偉いのか?
すべての目的は「基本的人権の尊重」
3 憲法はお上に対する命令 49
憲法は民間人同士の争いを解決しない
「公法」と「私法」
第3章 憲法の授業 ─バランス感覚を身につける─
1 統治機構と人権の意義 54
国の統治機構は会社組織と同じ
さまざまな人権規定があるが……
2 人権規定をどう読むか? 58
どこからが人権の侵害に当たるか?
最後の決め手はバランス感覚
3 対象によって違憲判断の基準が異なる 65
二重の基準とは?
二重の基準が認められた理由
「他者の権利を害していないか」という視点からチェックする
4 憲法9条の問題 71
憲法9条は改正すべきか?
第4章 刑法の授業 ─論理力を身につける─
1 刑法を知るための四つの練習問題 76
「要件」と「効果」
犯罪の成立には「因果関係」が必要
刑法は意外と慎み深い?
2 刑法の大原則「罪刑法定主義」 88
無茶苦茶な人権侵害を防ぐ機能
犯罪を抑止する機能
3 刑法のキモ「総論」 93
まずは「総論」を押さえておこう
犯人の行為がどの条文に反するのかを考える
「違法性」に当たらない場合とは?
その者に「責任」はあるのか?
「刑法のキモ」と「法律のキモ」との関係
第5章 民法の授業 ─観察眼を養う─
1 民法は私法の一般法 106
「善意」は善人?
民法は私法の一般法
2 民法の体系 111
1,044条もの条文からなる民法
権利の主体間の関係
3 誰が権利を持っているのか? 117
権利の主体を補完し、活動を拡大する代理制度
代理人の法律行為の効果は本人に及ぶ
4 権利の客体の種類 123
物権は法律に規定したものだけが認められる
取引の安全を図る「物権」の規定
5 四つの原因から発生する権利の主体同士の関係 128
口約束だけでも契約は成立する
原則としてどんな契約も認められる
契約の裏街道「不当利得」
より高度な義務が要求される「事務管理」
夫婦間でも発生する「法律行為」
第6章 商法の授業 ─ビジネス感覚を磨く─
1 商法の意味 144
三つの法律から構成される商法
ビジネスの世界の特別法
2 会社法は商法から独立して存在する 147
株式会社を構成する機関
会社の最高意思決定機関「株主総会」
株主の責任の範囲
資本は会社の金庫にある?
経営のプロ!? 取締役会
取締役の義務
取締役を監視する監査役、監査役会
3 手形と小切手 166
有価証券とは?
支払いを確実にする手形の受けとり
4 商法総則のひとつ商行為 172
「名板貸し」の問題
商法は常に最新の六法をチェック
第7章 刑事訴訟法の授業 ─トラブルから身を守る─
1 刑事訴訟法の最大の理念 178
裁判のルールブック訴訟法
疑わしきは罰せず「無罪推定の原則」
2 捜査が開始されるきっかけ 183
任意捜査の原則
違法行為によって得た証拠は無効
3 被疑者を起訴する手続き 188
起訴の判断は検察官が握っている
4 刑事裁判の進行 191
刑事裁判の多くは自白事件
判決は裁判官の心象による
裁判の判決
5 判決に不服がある場合 197
控訴、上告
普通の人は事実認定についてだけ知っておけば十分
第8章 民事訴訟法の授業 ─争いを切り抜ける─
1 民事訴訟の提起 204
民事訴訟法は「お上」と「国民」との間を規律した法律
民事訴訟法の大切な原則
処分権主義が採用された理由
2 裁判所の審判の対象「訴訟物」 210
訴訟物とは?
3 裁判所は争っている部分以外は判断できない 213
弁論主義の三つのルール
4 民事訴訟法の難問「要件事実」 215
要件事実とは?
「立証」できるかどうかが重要
主張・立証責任の分配
三つの条文を見比べてみると
5 刑事訴訟とのちがい 225
民事訴訟法の控訴
真実発見が目的ではない
著者プロフィール
荘司雅彦
1958年、三重県生まれ。81年、東京大学法学部卒業、日本長期信用銀行入行。85年、野村證券投資信託入社。88年、当時としては最速のペースで司法試験合格。91年、弁護士登録。以来、民事、商事、家事、刑事、倒産処理など、「平均的弁護士の約10倍のペース」で、幅広くかつ多数の事件を取り扱う傍ら、複数の行政委員会の委員などを歴任。著書に『嘘を見破る質問力』『荘司雅彦の法律力養成講座』(以上、当社)、『最短で結果が出る超勉強法』(講談社)、『妻が得する熟年離婚』(朝日新書)などがある。