アナウンサー・渡辺由佳が解説「こんなときどう言う?」

「私の言うことって、どうしてうまく伝わらないのだろう」
「あのとき言ったことで、なぜムッとされたのだろう」
言葉は、自分が思っていた通りに受け取られないもの。「それを適切に言い換えるとすれば?」というテーマで好評を博したコラムがリニューアル!

職場に限らず、日常会話でもよくある「こんなときどう言えばいい?」という疑問の答えを、テレビ朝日を退社後、フリーアナウンサーや話し方講座の講師として活躍する渡辺由佳氏が解説します!
(毎月第2・4水曜日更新予定)

著者プロフィール

渡辺由佳(わたなべ・ゆか)

1964年、東京都生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒業。テレビ朝日にアナウンサーとして入社。報道から社会情報番組まで多数の人気番組を担当。1993年に独立。以後、フリーアナウンサー、話し方講師としての活動を始め、テレビ朝日アナウンサースクールやシェリロゼ(自分磨きスクール)で指導を行なうほか、「ビジネスマナー」「コミュニケーション」「ビジネスメール」をテーマに企業向けのセミナー講師も務める。2016年より大妻女子大学文学部非常勤講師を務める。

著書に、『会話力の基本』(日本実業出版社)、『スラスラ話せる敬語入門』『サクサク書けるビジネスメール入門』(以上、かんき出版)、『気の利いた「ひと言」辞典』(講談社)などがある。

ブログ:渡辺由佳の素敵なことば探し
http://ameblo.jp/sutekinakotoba/

部下から体調不良で会社を休みたいと連絡が来たときのひと言

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2019/05/17 15:35

(photo by Monet/Adobe Stock)

「会社を休む」ということは誰にとっても重い決断でしょう。なかなか休みたいとは言えませんし、つい無理をしてでも出社しがちです。そんなとき、おそるおそる会社に電話をして出た上司に「今日休んで平気なの?」と言われたら、どんな気持ちになるでしょうか?

こちらは体調が悪く、休もうかどうかさんざん悩んだ挙句、思い切って連絡をしたのに、「体調を労わるひと言もないの?」とがっかりするうえ、そんなひと言を言われたら電話に出た相手の人格を疑いたくもなるものです。

【改善前】

今日休んで平気なの?

【改善後】

体は大丈夫ですか? こちらでフォローしておきますね

大切なのはフォローのひと言

そんなときは、まず相手の体調を気遣う「体は大丈夫ですか?」のひと言を伝えたいものです。そして、「○○の件、代わりに××さんにフォローお願いしておくよ」「会議の内容は、明日××さんに確認しておいて」など、本人が不在でも仕事に支障が出ないよう他の部下たちでフォローできるように配慮するひと言を付け加えましょう。

もし、このような言葉をかけてもらえたら、相手は恩に着て、次にあなたや、他の仲間が体調を崩したときには、きっと快くフォローしてくれることでしょう。いつか自分が休む立場になることもあるかもしれませんし、お互い様であることを忘れないでおきたいところです。

自分が休むときの心がけ

一方、休む側も当たり前のようにふるまうのはよくありません。なるべくお客様や会社の仲間に迷惑をかけないような心遣いが大切です。もし、その日に大切な社外の人との打ち合わせや、お客様への訪問の予定などがあったときには、できる限り自分でキャンセルの電話を入れましょう


本連載は、企業の総務・経理・人事向け月刊専門情報誌「企業実務」から一部編集のうえ転載したものです。ご購読・見本誌をご希望、お問い合わせにつきましては下記バナーをクリックしてください(関連会社のサイトに遷移します)。

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