反対尋問の手法に学ぶ 嘘を見破る質問力
発売日 | 2008.06.18 |
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著者 | 荘司雅彦 |
判型 | 四六判/並製 |
ページ数 | 208 |
ISBN | 978-4-534-04400-6 |
価格 | ¥1,650(税込) |
法廷での反対尋問や幾多の交渉を通じて著者が会得した「嘘の見破り方」と「記憶誤りの正し方」を、具体的な事例から紹介。専門家への対処の仕方、男性と女性の嘘のちがい、嘘をつくときの人間の身体的反応など、さまざまな角度から真実に迫るスキルが身につく。
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詳細
第1章 華麗なる芸術、反対尋問
1 反対尋問を駆使して嘘を見破る 12
リンカーンの反対尋問
反対尋問は嘘を見破る方法
法廷弁護士は芸術家
2 リンカーンが用いた危険な技法 20
「外堀を埋めて退路を断つ」ための質問
嘘つき証人に「勘違いでした」と言われないように!
望んでいない答えを引き出すフリをする
3 反対尋問の技術をビジネスで活用する 31
大事なのは相手に逃げ道を用意すること
ビジネス上の具体例
ビジネスでは最小限の被害で食い止めることが重要
第2章 人間の記憶は実にいいかげん!
1 むやみに「嘘つき」呼ばわりすることの危険性 42
自分の記憶は信頼できるか?
本当に忘れたのか、嘘つきか?
コラム 「嘘を見破る質問力」を高めるためには
2 人間の記憶のいいかげんさ 48
自分の記憶力を過信しない
スイフト教授の実験
実験の驚くべき結果
3 人間は「主観的には」真実を述べる 55
「つくられた記憶」による証言
捜査機関から受けるバイアス
捜査機関の取調べに音を上げた「被害者」
マスコミから受けるバイアス
3つのバイアスによって記憶は変化する
4 人間は嘘をつくことが苦手 71
「メタ認知」能力が働かなくなる場合
嘘の多くは記憶違い
5 記憶違いや、思いこみへの対処法 77
相手に思い違いを気づかせることが重要
「共同作業」で真実を思い出す
第3章 悪意で嘘をついている相手に対して
1 記憶違いか嘘つきか? 84
「思いこみの記憶違い」と「悪意の嘘つき」を見分けることは至難の業
反対尋問をする際の2つのポリシー
相手を侮蔑するような表現はしない
コラム 「嘘を見破る質問力」を高めるためには
2 身体に現れる「嘘」を見破る 92
身体に出る「嘘」はごまかせない
目の動きや指先に注意
3 相手の嘘を見破る5つの方法 101
警戒心をもったら試すべき方法
第4章 女性は男性よりはるかに嘘が上手
1 男性の嘘、女性の嘘 118
嘘についての男女差
女性のほうが嘘が上手な理由
上手に嘘をつく女性たち
2 女性の嘘に対する対抗策 127
自分がこんな目にあうなんて思ってもみなかった
目は口ほどにものを言う
女性の嘘を見破るのは至難の業
コラム 「嘘を見破る質問力」を高めるためには
3 1対1での交渉には勝ち目なし 134
1対1の場面に注意
1対1のときには、女性の嘘を暴こうとしないほうが賢明な理由
第5章 専門家に太刀打ちするためには
1 専門領域では準備なしに議論しない 144
専門家へ質問するには勇気が必要
「土俵を変える」という作戦
一般論に逃げ込ませない
2 謙虚な姿勢で情報を引き出す 153
相手の情報を引き出すためには?
後に相手方の説明を検討することが重要
3 専門家への報酬はどうする? 156
相手側から支払われる報酬
専門家への支払いは双方折半で
第6章 法律家の論理
1 法律家の論理学 162
理由はあとづけにすぎない
何よりも理屈部分が肝心
2 荘司流法律論の立て方 167
事件がちがえば、立場もちがう
どのようにして理屈を考えるか?
3 ビジネスや社会生活への応用 173
大企業や官庁の前例主義
メリットとデメリットの比較衡量
4 嘘を論破するときも法律家的論理力は有効 176
相手の矛盾点を探すときに注意すべきこと
相手の逃げ道をふさいでおく
第7章 嘘の事例とその対処法
1 理路整然たる説明 182
理路整然とした説明への対処法
2 ハッタリ作戦 186
具体的な事柄をあげないハッタリ
3 不利なことを言う人は正直か? 189
「わざと欠点を知らせる」という手法
コラム 「嘘を見破る質問力」を高めるためには
4 ひとつのことに「こだわる」人 194
思わせぶりな余韻が大事
直球よりも変化球
5 余分なことには真実が多い 198
聞かれてもいないことを話す人
嘘をつき通すのはストレスフル
著者プロフィール
荘司雅彦
1958年、三重県生まれ。81年、東京大学法学部卒業、日本長期信用銀行入行。85年、野村證券投資信託入社。88年、当時としては最速のペースで司法試験合格。91年、弁護士登録。以来、民事、商事、家事、刑事、倒産処理など、「平均的弁護士の約10倍のペース」で、幅広くかつ多数の事件を取り扱う傍ら、複数の行政委員会の委員などを歴任。著書に『嘘を見破る質問力』『荘司雅彦の法律力養成講座』(以上、当社)、『最短で結果が出る超勉強法』(講談社)、『妻が得する熟年離婚』(朝日新書)などがある。