「できる子」というと、どういった子どもを思い浮かべますか?
勉強ができる子、きちんと行動できる子、スポーツができる子……。
あなたは、自分の子どもをどんな「できる子」に育てたいですか?

『モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』の著者、神成美輝氏は、「自分でできる子」に育てることをすすめています。

子どもの「?」な行動

私達も子どもの頃は「あの道は通りたくない」と駄々をこねたり、「絶対スカートしかはかない」と泣いたり、何かしらの譲れない理由をもとに行動していたのではないでしょうか。
しかし、今となってはなんであの時、あんな風に考えていたのか思い出せません。

そして今、実際に自分の子どもが「イヤイヤ」をし続けたりすると(子どもの頃の自分がされて嫌だったのに)、「なんでなの?」「わがまま言わないの!」と声を荒げて、自己嫌悪に陥ってしまったり。

そんな子どもの「わけの分からない行動」の裏には、子どもなりの理由があると示したのが「モンテッソーリ教育」です。

モンテッソーリ教育とは?

あまり日本では知られていないモンテッソーリ教育とは、1870年にイタリアで生まれたマリア・モンテッソーリが確立した教育方法です。

彼女は女性で初めてローマ大学の医学部に入学し、卒業したのち、精神病院で知的障がいを持つ幼児の治療教育にたずさわりました。その時、知的機能に障がいをもっているといわれている子ども達が、小さなパン屑を一生懸命集めている姿を見て、そこに知性的な活動があることに気づきました。そして、子どもの世界には、大人とは違った感覚、学びがある、子どもは大人とはまったく違う世界を生きているということを発見し、子どもの教育に生かすようになりました。

彼女によれば、子どもが、同じことを何度も繰り返したり、大人から見ると「なんで?」と思うような振る舞いをするのは、すべての子どもが持つ「自己教育力」によって、子ども自身が能力を伸ばそうとするゆえの行動なのだそうです。

ですから、大人は環境を整え、見守ってあげるサポート役に徹した方が良いのです。
主役や親ではなく、子どもなのです。

ここでは、そのモンテッソーリ教育がすすめる子どもとの関わり方の中から、今すぐにでもできる3つの方法を見ていきましょう。