気の利いたモノの言い方・伝え方

「私の言うことって、どうしてうまく伝わらないのだろう」
「あのとき言ったことで、なぜムッとされたのだろう」
言葉は、自分が思っていた通りに受け取られないもの。職場で、あるいは別の場所で上にあるような思いをした人も多いのではないでしょうか。

そこで、テレビ朝日を退社後、フリーアナウンサーや話し方講座の講師として活躍する渡辺由佳氏が「なぜ、この言い方はダメなのか」「どのように言い換えれば好感を得られるのか」を改善前後の対比で解説!

今日から「ちょっと感じのいい人」と思われる、話し方のワンポイントを解説します。
(毎月第3金曜日更新予定)

著者プロフィール

渡辺由佳(わたなべ・ゆか)

1964年、東京都生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒業。テレビ朝日にアナウンサーとして入社。報道から社会情報番組まで多数の人気番組を担当。1993年に独立。以後、フリーアナウンサー、話し方講師としての活動を始め、テレビ朝日アナウンサースクールやシェリロゼ(自分磨きスクール)で指導を行なうほか、「ビジネスマナー」「コミュニケーション」「ビジネスメール」をテーマに企業向けのセミナー講師も務める。2016年より大妻女子大学文学部非常勤講師を務める。

著書に、『会話力の基本』(日本実業出版社)、『スラスラ話せる敬語入門』『サクサク書けるビジネスメール入門』(以上、かんき出版)、『気の利いた「ひと言」辞典』(講談社)などがある。

ブログ:渡辺由佳の素敵なことば探し
http://ameblo.jp/sutekinakotoba/

異動・退職などで去っていく人をねぎらうときのひと言

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2019/08/29 15:56

(photo by fizkes/Adobe Stock)

異動や退職で、職場を離れていく人にかける言葉として、もっとも一般的なひと言は「お疲れ様でした」です。ですが、この言葉をかけてもらっても何となく嬉しさや感動に欠けてしまうのは、なぜでしょうか。

【改善前】

お疲れ様でした

【改善後】

ありがとうございました+(具体的な自分の思い)

そもそも目下にかける言葉

「お疲れ様でした」は、そもそも目上の人が目下の人をねぎらう言葉として使われています。異動や退職のときに、この言葉をかけられて何となく上から目線で言われているような気がして違和感を覚えてしまうのは、そのためではないでしょうか。

感謝の気持ちを伝えたい

それでは、異動や退職などの場面で上の立場からも同僚からも、さらには、下の立場の人から言われても嬉しい言葉は何でしょうか。私はやはり、「ありがとうございました」だと思います。

「お疲れ様でした」の主語は、相手ですが、「ありがとうございました」の主語は私です。私の思いが込められた感謝の言葉だからこそ、相手の心に響くのだと思います。そしてこの感謝の言葉に、さらにもうひと言加えたいのが、相手に対する自分の具体的な思いです。

  • ○○さんと3年間、ご一緒させていただき、お客様との信頼関係の築き方を学ぶことができました
  • 20年間、○○さんがいつも困った時に声をかけてくださったのが、私の支えでした
  • ○○さんの笑顔のおかげで、この職場はいつも明るい空気で満たされていました

このように、相手が自分にとってどのような存在だったのかを具体的に伝えることができれば、きっと心に響く最高のはなむけの言葉となることでしょう。


本連載は、企業の総務・経理・人事向け月刊専門情報誌「企業実務」から一部編集のうえ転載したものです。ご購読・見本誌をご希望、お問い合わせにつきましては下記バナーをクリックしてください(関連会社のサイトに遷移します)。

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