IFRS システム対応の実務

発売日 2011.01.26
著者 日本オラクルIFRSシステム研究会
判型 A5判/並製
ページ数 384
ISBN 978-4-534-04793-9
価格 ¥3,300(税込)

IFRS導入企業のIT・経理・経営管理部門、SE必読の1冊。注目されているレポーティングや連結をはじめ、大幅に変わるGLや固定資産管理、経営管理におけるシステム対応、クラウドやXBRL、SOAなどの技術基盤までを、図解でわかりやすく解説。

≪章立て≫
第1章 IT部門やビジネス部門がすべきIFRSのシステム対応
第2章 3つのモデルで整理できる業務アプリケーションのとらえ方
第3章 変化する会計の目的に対応できる会計システム
第4章 急増するデータ量に対応できる連結決算・レポーティングシステム
第5章 管財一致を実現する経営改革と経営管理システム 他

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 はじめに

第1章 IT部門やビジネス部門がすべきIFRSのシステム対応

 1-1 IFRS対応で時間・人・お金がもっともかかる

    「システム対応」

    IT部門のIFRS対応への始動にフライングはない 16

 1-2 「情報システム」視点からIFRSをとらえる

    単なる法規制対応でいいのか? 20

 1-3 IFRSへの対応とめざすべき経営情報基盤

    「守」と「攻」の双方をめざせ 25

 1-4 IFRSに対応するためのITの全体像を知る

    ITは「機能」と「性能」に分けて考えるとわかりやすい 30

 1-5 ERPはIFRSの要件を取り込んで進化した

    ムービングするIFRSには進化するERPが有効 33

 1-6 方程式は「ERP×EPM=グループ経営管理基盤」

    守のERPと攻めのEPMで、

    IFRS対応と高度な経営管理を手に入れる 36

第2章 3つのモデルで整理できる業務アプリケーションのとらえ方

 2-1 「業務アプリケーションの視点」がIFRS対応の根幹

    業務アプリケーションの視点は3つの領域に分けるとわかりやすい 40

 2-2 3つの領域① 連結レポーティングシステム

    最小限のIFRS対応は連結レポーティングシステムでの対応 42

 2-3 3つの領域② 「グループ共通」GLシステム

    GLシステムは財務・会計システムの中枢であり、IFRS対応の根幹 45

 2-4 3つの領域③ 共通業務システム

    グループで業務を標準化して、共通の業務システムを導入する 48

 2-5 自社システムにとって最適なIFRSへの対応法の選び方

    IFRSへのシステム対応では、企業ごとに最適な組み合わせを考える 51

第3章 変化する会計の目的に対応できる会計システム

 3-1 帳簿会計と伝票会計

    会計の基礎理論からIFRSに最適な会計システムを考える1 58

 3-2 マネジメントアプローチに必要な

    「財管一致会計」

    会計の基礎理論からIFRSに最適な会計システムを考える2 64

 3-3 グローバルビジネスを展開している企業は

    グローバル対応が必須

    グローバル対応のシステムとは 69

 3-4 シェアードによるグループでの共同利用

    IFRS対応に最適なシステム運用の方法 76

第4章 急増するデータ量に対応できる連結決算・レポーティングシステム

 4-1 各子会社からのデータ収集は「業務の出発点」

    連結決算ではデータをいかに効率的に集めるかがポイント 82

 4-2 財務諸表の表示方法の変更

    データ収集とも関連。単純なレポート上での組替ではむずかしいことも 89

 4-3 初度適用・過年度遡及修正への対応

    修正前と後、2つの基準、複数の連結をどう作成するか? 95

第5章 管財一致を実現する経営改革と経営管理システム

 5-1 IFRS時代に求められる連結経営管理

    IFRSの対応は、連結経営管理の高度化を考える大事な機会 102

 5-2 仮説検証型の統合型の予算管理基盤

    予測重視、事業計画とオペレーション計画の有機的統合 108

 5-3 IRと一致した管財一致の連結

    管財一致のレベルは違えど、ポイントは管理を意識した連結基盤 114

第6章 会計システムの根幹「GLシステム」における仕訳・帳簿対応

 6-1 複数帳簿をもてますか?

    複数基準で仕訳を作れますか?複数帳簿をグループ管理できますか? 122

 6-2 帳簿の配置

    IFRS基準とローカル基準帳簿をどうもつか 126

 6-3 GLでカバーするその他のIFRS要件

    GLシステムは多くのIFRS要件に対応する 128

第7章 複数基準や減価償却単位に対応する固定資産管理システム

 7-1 複数会計基準・償却費計算への対応が不可欠に

    単一の資産情報を複数の償却基準に展開して、資産情報を効率化 134

 7-2 減価償却単位の見直し、細分化

    (コンポーネント・アカウンティングへの対応)

    資産の計上単位および資産分類マスタ定義の見直しに柔軟に対応 139

 7-3 資産除去債務

    資産除去債務の計上および会計処理に必要な情報を一元管理 143

 7-4 減損会計への対応

    減損処理後の償却計算の適正化、減損の戻入れへの対応 147

 7-5 その他、固定資産管理で考慮すべき事項

    資産情報の集約・一元化、個別最適から全体最適へ 149

第8章 SCMシステムにインパクトを与える検収基準の変更・棚卸資産の洗替

 8-1 収益認識基準がシステムに与える影響

    多種多様な売上の実態と整理、適正な計上を実現 154

 8-2 緻密なイベント管理が必要なグローバル取引

    IFRS対応により複雑化する輸出取引の収益認識プロセスを確立 160

 8-3 棚卸資産の評価

    IFRSの基本となる「モノの価値」を正確に把握 166

 8-4 IFRSに対応するためのグローバルSCM構築

    グローバル企業の価値を向上させるSCMシステムの構築 171

第9章 評価方法が公正価値と償却原価だけになる金融商品会計

 9-1 企業における金融商品会計

    IFRS導入で大きく変わる、企業の金融商品会計とその対応方法 178

 9-2 金融業における金融商品会計

    IFRS導入で大きく影響を受ける金融業向けの

    金融商品会計対応システムとは 184

 9-3 グローバルCMSへの進化

    IFRS導入を契機にグローバル・キャッシュマネジメントによる

    企業競争力向上を図れ 189

第10章 工事進行基準や開発費資産計上のためのプロジェクト管理システム

 10-1 工事進行基準対応には正確な原価見積と収集が不可欠

    顧客要件を正しく予算に反映させ、原価予実と予測の正確な

    把握を行なうことが重要 196

 10-2 工事進行基準を実現するソリューション

    各業務プロセスの一連の流れと、進捗や原価などの

    情報の一元管理を実現 201

 10-3 開発費は将来収益を見込めば資産計上

    開発プロジェクトから製品化への実現性を正しく判断することが重要 209

 10-4 研究開発の資産計上に対するソリューション

    開発プロジェクトの製品化情報の一元管理と会計処理の自動化を実現 212

 10-5 プロジェクト管理をIFRS時代の経営に活かす

    企業価値を高める事業領域の選択と集中のためのポートフォリオ管理 217

第11章 退職給付債務以外のインパクトも大きい人事給与教育システム

 11-1 退職給付債務

    多くの従業員や子会社を抱える企業ほど、大きな課題 224

 11-2 日本に存在しない有給休暇債務へのアプローチ

    有給休暇は、日数・時間だけでなく、負債として認識すべき 230

 11-3 原則主義のIFRSに社員が対応できるようになる

    eラーニング

    全従業員が効率的・継続的に学べる場が不可欠 235

 11-4 IFRS対応におけるグループ・グローバル人材管理

    全従業員の人材価値の最大化が企業競争力をもたらす 239

第12章 IFRSと内部統制

 12-1 重大な欠陥がなければIFRSでの内部統制は問題ないのか

    グローバル化とグループ経営に対応した内部統制の見直しが重要 246

 12-2 IFRSで変わる内部統制の範囲

    海外拠点を含む連結各社の決算に目をくばろう 249

 12-3 複雑化したシステムによるIT全般統制への影響と対策

    企業システムの乱立がもたらすITリスク 253

 12-4 IT全般統制面からのERP活用の課題と方向性

    IT全般統制の高度化を見据えたERPの活用 258

 12-5 業務内容のばらつきによるIT業務処理統制への

    影響と対策

    業務の標準化に合わせた効果的な統制の実現 261

 12-6 ERPの標準機能を補完する自動統制の実現策

    個社要件をいかに実装するか 264

 12-7 内部統制からGRCへの発展

    IFRSは企業の「守り」を強化する好機 270

第13章 IFRSに必要な技術基盤

 13-1 IFRSに適した柔軟なシステム構成

    ビジネスの変化に対応できるシステムとは 280

 13-2 単一環境における運用を実現する

    グローバル・シングル・インスタンス

    全体最適化とそのメリット 285

 13-3 分断されたシステムの問題点と解決の方向性

    組織の壁を越えた業務プロセスの実現 290

 13-4 マスタデータ管理(MDM)

    マスタデータの統合による経営の迅速化 295

 13-5 情報活用の鍵を握るビジネスインテリジェンス(BI)

    IFRS時代に求められる包括的な情報活用基盤の確立 300

 13-6 IFRSの時代もセキュリティの重要度は変わらない

    予防的統制と発見的統制 307

 13-7 クラウドを使う場合の財務会計ビジネス要件

    クラウドのセキュリティと内部統制、およびその制度 312

 13-8 「EDINET」「タクソノミ」の基礎知識

    XBRLの生い立ちを知る 317

 13-9 国内でのXBRL採用の動向

    XBRLに関する国内制度の現状におけるメリット 322

 13-10 なぜIFRS時代にXBRLがより重要になるか

    開示と参照の両方でなお重要度を増すXBRL 325

第14章 中堅企業とIFRSの関係

 14-1 現状のシステム課題とIFRS対応で共通する部分がある

    結果として双方の問題を1つのソリューションで解決できる可能性も 330

 14-2 中堅企業がIFRSにシステム対応するための現実的な対策

    「IFRSというのは、完成形でもゴールでもないから」という理由も 337

第15章 IFRSシステム導入プロジェクトの実際

 15-1 IFRSシステム導入プロジェクトの特徴と課題

     IFRS導入プロジェクトに特有の事項を明確にし、

     プロジェクト成功に向けた課題を整理 344

 15-2 プロジェクトの進め方

     プロジェクトの範囲、目的、アプローチを明確にし、

     IFRS導入の進め方を決定 352

 15-3 効率的なIFRS導入の方法

     確立されたシステム導入の手法に基づき標準的・効率的な導入を実現 359

 15-4 韓国先行事例に見るプロジェクトの実際

     自社プロジェクトの方針を決定する指針として、

     韓国企業におけるIFRS導入プロジェクトの事例を検証 364

 索引

 執筆者一覧

著者プロフィール

日本オラクルIFRSシステム研究会

日本企業(グループ)のITの効果的な活用による円滑なIFRS導入を支援することを目的に設立された研究会。広範で奥深く、かつ、ムービングするIFRSに対応するITソリューションを研究し、情報発信を行なう。日本オラクルに所属する会計、経営管理、連結、内部統制、サプライチェーンマネジメント、ERPなどのビジネスアプリケーションのスペシャリスト、セキュリティ、SOA、クラウド、データベース、BIなどのテクノロジーのスペシャリスト、IT導入プロジェクトマネジメント、コンサルティングのプロフェッショナルなどがコラボレーションしIFRSに対するITに関してフルスペックを実現するメンバーで構成する。日本オラクル株式会社は、オラクル・コーポレーションの日本法人として1985年に設立。「データの価値を知として最大化させ、豊かな情報社会を実現する」を企業理念に、パートナー企業そしてエンジニアの皆様と一丸となって、日本企業のビジネスに役立つ革新的な製品・サービスの提供に力を入れる。2010年にエンタープライズソフトウェアに加えて、サーバーやストレージといったハードウェアも提供。

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