図解 木と木材がわかる本
発売日 | 2008.06.27 |
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著者 | 小澤普照 監修/岩本恵三 著 |
判型 | A5判/並製 |
ページ数 | 176 |
ISBN | 978-4-534-04399-3 |
価格 | ¥1,760(税込) |
身近な道具から住まいまで、さまざまなものをつくる素材となる木と木材について全図解!木材の意外な特徴はもちろん、流通、木造住宅のしくみなどの基礎知識から、バイオマスエネルギー、バイオエタノールなど最新技術を駆使した木材利用法までやさしくわかる。
≪章立て≫
1章 そもそも木とは? 木材ってどんなもの?
2章 木材の生産とさまざまな木質材料
3章 木材の使用目的と流通のしくみ
4章 木造住宅のしくみと特徴
5章 木を材料にしたさまざまなもの
6章 森林の役割と林業のつながり
7章 未来の木材と森林のこれから
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詳細
1章 そもそも木とは? 木材ってどんなもの?
1-1 樹木と草 そもそも木とは? 樹木と草と竹はどう違う?
1-2 針葉樹と広葉樹 針葉樹と広葉樹の違いは葉の形だけ?
1-3 樹木の成長 樹木はどこが成長している?
1-4 異方性材料 柾目と板目とはどんなもの?
1-5 木の組織 木の組織は顕微鏡で見ると穴だらけ
1-6 細胞壁 細胞壁は“鉄筋コンクリート造”のように頑丈
1-7 含水率 軽くて水分を吸いやすい木材の構造
1-8 木材の変形 木材の変形は含まれる水分に関係する
1-9 木材の強度 見方によっては木材は鉄より強い
1-10 エコマテリアル 木材はつくるときから廃棄するまでエコロジー
1-11 木材のきず 天然ものだからこそ「きず」がある
1-12 木材の燃焼 木材は熱が伝わりにくく意外と燃えにくい
1-13 木材の腐朽 木材の弱点! 腐朽とシロアリ
コラム1 冬の新月の日に切った木は良質材
2章 木材の生産とさまざまな木質材料
2-1 伐採から製材 伐採、製材で樹木から木材へ
2-2 乾燥 木材の質を左右する重要な乾燥
2-3 木質材料の分類 無垢材の長所を活かし短所を補う木質材料
2-4 木質材料1 集成材 建築材として重要な集成材
2-5 木質材料2 合板とLVL(単層積層材) 貼り合わせることで反りを防ぎ強度アップ
2-6 木質材料3 パーティクルボードとファイバーボード 小さなエレメントによってつくられた木質材料
2-7 接着剤 木質材料の製造に欠かせない接着剤
2-8 木質新素材 化学処理を施して誕生した木質新素材
コラム2 燃えない木、不燃木材の原理
3章 木材の使用目的と流通のしくみ
3-1 木材需要 木材の使い道は昔より減っている?
3-2 建材需要 建材需要は無垢材から木質材料に
3-3 流通 国産材の流通のしくみと変化
3-4 価格 木材価格はどうなっている? 今後はどうなる?
3-5 規格 強度や乾燥率などの木材製品の規格
3-6 自給率 木材の自給率の低下と供給国の変化
3-7 貿易 資源戦争に巻き込まれつつある木材
3-8 地産地消 地産地消を進めるウッドマイルズとは?
コラム3 スギの木1本、さて、いくら?
4章 木造住宅のしくみと特徴
4-1 木造の工法 日本の木造住宅のおもな4つの工法
4-2 在来軸組工法1 柱、梁、桁で建物を支える在来軸組工法
4-3 在来軸組工法2 使う場所によって使い分けられる木材の種類
4-4 在来軸組工法3 在来軸組工法では接合部が強度のキーポイント
4-5 枠組壁工法 壁で建物を支えるツーバイフォー工法
4-6 木質プレハブ工法 工業化が生んだ木質プレハブ工法
4-7 丸太組工法 丸太を組んで建てるログハウス
4-8 木造住宅の温かみ 木の家が温かみのある理由
4-9 木造住宅の安らぎ 木の家で気分が安らぐのはなぜ?
4-10 木造住宅の吸湿・放湿 木造の家は天然のエアコン機能つき
4-11 腐朽とシロアリ被害 腐朽やシロアリを防げば木造は寿命が長い
4-12 シックハウス シックハウスやアレルギーの原因
4-13 防火対策 木造が建てられる地域と建てられない地域
コラム4 木造で極寒に耐える南極の昭和基地
5章 木を材料にしたさまざまなもの
5-1 針葉樹の用途 建材に広く用いられる針葉樹
5-2 広葉樹の用途 内装材や家具によく使われるのは広葉樹
5-3 さまざまな用途 木の特徴を活かした身近な道具
5-4 桶と樽 樽と桶のつくり方は正反対
5-5 紙の原料 和紙と洋紙はどう違う?
5-6 フィトンチッド 木の香りを活かした日用品や医薬品
5-7 木炭1 木から木炭ができるしくみ
5-8 木炭2 炭は脱臭・調湿・浄化などに効果がある
5-9 木酢液 多様な働きを持つ魔法の液体、木酢液
5-10 樹液 シロップ、松ヤニ、漆など、樹液の利用のしかた
5-11 間伐材利用 間伐材の用途開発で間伐を促進する
コラム5 近代的な高層ビルで活躍する木製水槽
6章 森林の役割と林業のつながり
6-1 日本の林業 日本の林業の現状と大きな課題
6-2 林業の仕事 木を切って森を守るのが林業の仕事
6-3 単層林と複層林 単調な人工林から多様な人工林へ
6-4 森林の働き 森林にはさまざまな機能がある
6-5 森林の地球環境保全機能 森は二酸化炭素を吸収し固定化させる
6-6 森林の水源涵養機能 森林は水を貯めてきれいにする
6-7 森林の土砂災害防止機能/土壌保全機能 洪水や土砂崩れなどを防ぐ
6-8 森林の生物多様性保全機能 多種多様な生物の食物連鎖が行なわれる場
6-9 森林の保健・レクリエーション機能、快適環境形成機能 森林に入ると気持ちよく感じる理由
6-10 森林認証システム 森林を守る森林認証の取り組み
コラム6 林業への就業を支援する「緑の雇用」
7章 未来の木材と森林のこれから
7-1 バイオマスエネルギー 温暖化防止に役立つバイオマスエネルギー
7-2 バイオエタノール バイオエタノールは木材からもつくれる
7-3 生分解プラスチック 木からできる生分解プラスチック
7-4 超伝導体 木炭は金属にもまさる超伝導体
7-5 ウッドセラミックス ハイテク木炭が工業を支える
7-6 粗飼料 家畜の粗飼料としての利用
7-7 健康食品 木材を分解してつくる健康食品
7-8 森林セラピー 新たな健康増進活動として期待される森林セラピー
7-9 林道網と機械化 森林を守り活用するための林道網と機械化
7-10 森林GIS GISとリモートセンシングで森林を管理する
コラム7 まだまだ未開拓のリグニンの用途
参考文献
著者プロフィール
小澤普照 監修/岩本恵三 著
(社)海外林業コンサルタンツ協会会長。元林野庁長官。農学博士。東京大学卒業後、林野庁入庁。1992年、地球サミット出席後、林野庁退職。その後、森林塾開塾のほか、河川審議会、林政審議会委員などを歴任。2006年、森林環境協働ネットワーク代表、(社)京都モデルフォレスト協会顧問。主な著書に『図説木のすべて』全5巻(大日本図書)、『森林持続政策論』(東京大学出版会)など多数。
いわもと・けいぞう
和歌山県出身。京都大学法学部卒。アイエス・エヌ(株)代表取締役。編集・制作会社を経て、2001年、アイエス・エヌ株式会社を設立。現在、マーケティングを専門とする企業グループ「ハルグループ」に所属し、会社案内やPR誌などの企画・制作に携わる。とくに農林分野情報誌の編集・取材を多く手がけ、専門家との人的ネットワークを構築。間伐材の利用促進をテーマにした定期情報誌の発行に携わっている。