人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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熱海の十国峠

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2023/08/22 10:10

熱海方面と初島

連日の猛暑のため、少しでも涼しい所を求めて標高の高い所をさまよっている。先日は熱海(正確には函南町)の十国峠に行ってきた。

東海道線で熱海に行き、駅前から元箱根行(この日は箱根関所跡止まりだった)のバスに乗る。次第に山道を登って小一時間で十国峠登り口に着く。夏休み中ということみあって熱海の町は混雑しており、バスも20分近く遅れていた。

ここから十国峠パノラマケーブルカーでのぼると山頂には展望台があり、360度の景観を楽しむことができる。この日は残念ながら曇っていたが、「十国峠」と書かれたプレートの向こう側にはうっすらと富士山の山頂付近も見えていた。

この「十国峠」という名前は、文字通り峠から10ヶ国が見えたことに由来するという。その10ヶ国とは伊豆・相模・駿河・遠江・甲斐・安房・上総・下総・武蔵・信濃の10国。伊豆や相模、駿河、甲斐などは当然見えるとしても、静岡県西部の遠江国や、房総半島先端の安房国まで見えたというのはすごい。空気が澄んでいただけでなく、昔の人は目がよかったのだろう。

ほとんどの人は展望台から周囲を眺め、写真を撮って帰っていくが、せっかくなので少し近くを歩いてみた。

展望台近くの立派なグランピング施設の横を抜けて日金山を通り、姫の沢公園方面に続くハイキングコースがある。そのまま公園の入り口まで下りて行ってもいいのだが、ケーブルの往復券を買っていたため、笹の広場という開けた場所で一休みして展望台に戻った。

展望台近くのグランピング施設

十国峠の標高は約770m。笹の広場付近でも700mほどあり、さすがに下界よりはかなり涼しい。

ハイキングコースにある竹のトンネル

 

 

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