人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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2019年名前ランキング

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2019/12/02 15:06

(photo by gustavofrazao/Adobe stock)

今年も明治安田生命が、恒例のこの1年間に生まれた赤ちゃんの名前ランキングを発表した。

男の子は2年連続で「蓮」が1位。2011年以降の9年間で5回1位になるなど安定して多い。読みはほぼ「れん」だろう。

2位は「陽翔」と「新」。「陽翔」は読み方が多い。「はると」が最多と思われるが、他にも「あきと」「ひろと」など様々。2017年には最多だったなど、やはり近年は安定して上位に入っている。一方、「新」は昨年の15位から急上昇。読みは「しん」や「あらた」で、古くからある名前だが、ここ数年で目立って増えている。

以下、4位に「湊」「蒼」「律」、7位に「樹」と1文字の名前が多いのが特徴。とくに、「蒼」や「律」は最近急上昇した名前だ。

女の子の最多は5年振りに「凛」。以下、2位「陽葵」、3位「結愛」「杏」、5位「紬」と続き、「紬」がここ数年毎年順位をあげている。6位には50位以内で唯一の「子」のつく名前「莉子」が入っている。

なお、読み別だと、男の子が「はると」「そうた」「みなと」「ゆうと」「りく」、女の子は「めい」「ひまり」「はな」「りん」「さくら」の順となっている。

今年は令和元年。過去の改元の年をみると、昭和の初めには「昭」や「和」を使った名前が上位に並び、平成元年でも「翔平」が7位、「成美」が4位に入るなど新元号に因む名前が増えたが、今年は「令」や「和」を使った名前はトップテンには見当たらない。

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