人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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2010年の名前ランキング

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2010/12/13 10:59

今年も、明治安田生命保険とベネッセが、2010年に生まれた赤ちゃんの名前ランキングを発表した。

それによると、男の子の名前の最多は明治安田生命が4年連続で「大翔」であるのに対し、ベネッセでは「蓮」。「大翔」はベネッセでも2位だが、「蓮」は明治安田生命ではトップテンにも入っておらずかなり不思議。なお、「大翔」の読み方は、「ひろと」が多いようだ。

「蓮」を除くと両社のランキングは似ており、「悠真」「颯太」「蒼空」などが多い。「翔」や「大」「太」を使用する名前が多いのは最近の傾向で、この他では「真」や「斗」という漢字もよく使われる。読み方では「〜た」「〜と」「〜ま」などで終わるものが多い。

一方、女の子の名前は明治安田生命が6年振りに「さくら」が最多としているが、ベネッセでは「結愛」が初の1位。「結愛」は明治安田生命でも2位だが、「さくら」はベネッセでは7位にとどまっている。

また、両社ともに注目しているのが「莉子」だ。明治安田生命では「莉子」は2位タイで、下に「子」のつく名前がトップ3に入ったのは、実に1983年以来27年振りのことという。ベネッセでは5位だが、やはり「子」のつく名前が復権するのでは、とみている。

とはいえ、読み方は「りこ」だろうから、「ゆうこ」「けいこ」のような、昔多かった「○○+子」とはちょっと響きが違う。

なお、女の子の名前では、あいかわらず「美」「愛」「結」を使うものが多い。
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