人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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空海の生まれた善通寺

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2019/02/18 14:42

先日香川県を訪れた際、時間があったので善通寺を訪れてみた。

善通寺は、空海の生まれた寺として知られている。といっても、空海が寺に生まれたのではなく、空海の誕生地である屏風浦に、父・佐伯値田公(さえきのあたいたぎみ)を開基として807年に建てられたものだ。そのため、屏風浦五岳山誕生院と号し、四国八十八箇所霊場の第七十五番札所であると同時に、和歌山県の高野山、京都府の東寺とともに弘法大師三大霊場にも数えれている。

古代、軍事関連を担当していた有力豪族に佐伯氏があり、その一族は西日本各地に広がっていた。そのうちの一つに讃岐国に住んだ讃岐佐伯氏という氏族があり、空海はその一族である。

父田公は、讃岐国の多度郡少領という地方官僚であった。田公は子空海を中央官僚にするために、妻のつてを頼って大学寮(官僚養成機関)にいれたものの、空海は僧侶となったため、憤慨する父に対して書いた弁明の書が、国宝「三教指帰」(さんごうしき,金剛峯寺所蔵)である。

生誕地に立つ御影堂では、善光寺以来ほぼ30年振りの戒壇巡りも体験した。現代では真の闇に会うことはあまりない。光を失うことで心が研ぎ澄まされ、仏の世界との距離が縮まることが感じられる。

善通寺御影堂
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