プロ技術者になる! エンジニアの勉強法
発売日 | 2008.10.16 |
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著者 | 菊地正典 |
判型 | 四六判/並製 |
ページ数 | 224 |
ISBN | 978-4-534-04454-9 |
価格 | ¥1,540(税込) |
「半導体の生き字引」と言われた著者が、35年のエンジニア人生で得た経験を1冊に凝縮。若手エンジニアが「プロ技術者」になるためにはどんな勉強が必要か、エンジニアの心得、その生き方を数々の経験談を交えてアドバイス。若手エンジニア必読!
≪章立て≫
1章 エンジニアは駅伝の区間ランナー
2章 V字型エンジニアになって成功するために
3章 難題を突破する「エンジニア思考」
4章 できるエンジニアになるための勉強法
5章 考え抜けば「解」は必ず見つかる!
6章 もう一歩、高いレベルの仕事をするために
7章 エンジニアとして、どう生きるか
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詳細
1章 エンジニアは駅伝の区間ランナー
1 エンジニアの仕事は「駅伝のリレー」に似ている 14
細分化された「特定の領域」を担当する
「技術的な感触」まで手渡せ!
意地の張り合いでリレーに失敗する例も
2 エンジニアになったら、まず考えるべきこと 19
会社では「未解決の泥臭い問題」を解かねばならない
駅伝チームのように繋 がっている会社のエンジニア
3 コストの重みを知るエンジニア、知らないエンジニア 23
コストは「技術の完成度を示すファクター」
自分の部署での「コスト目標」をクリアする
4 デジタル測定器の示すデータから「異常値」を見抜けるか? 29
便利で手軽なデジタル測定器だが……
「異常値」であることを見抜けるか?
直感力・洞察力を失ってしまう?
2章 V字型エンジニアになって成功するために
1 天使のサイクルは「小さな成功」の積み重ねから 36
ゾーンに入るプレーヤー
なぜ、奇妙な「逆転現象」が起きたか?
「小さな成功体験」がエンジニアに自信を与える
2 エンジニアの仕事は「条件付き方程式」の解を求めること 41
「個別最適による全体最適」では、もはや打開できない
何かを犠牲にしても、全体で最適の状態に
ホロニックな見方で「方程式」を解く
3 エンジニアのための失敗学 46
「失敗したとき」こそ、学ぶとき
人生のどん底から見えてくるもの
不死鳥のごとく甦るエンジニアになるには
4 V字型エンジニアになれ 50
エンジニアとしての「深さ」と「広さ」
どん欲に吸収する
「彼に聞けば、状況が分かる」と言われるエンジニアに
3章 難題を突破する「エンジニア思考」
1 「プライオリティ思考」と「仮説思考」で挑戦する 58
プライオリティ思考で「重要な順」に攻めていく
思いもよらぬ実験データが出たとき……
エンジニアが頼れる「仮説思考」
仮説思考で「不良品の原因」を究明!
2 「異次元空間」に立ち寄れ 64
自由闊達な意見の交換の場を持て
喫煙所に代わる場を、エンジニアはどう持つか
3 「不易」を支えた輪読会 69
輪読会で基礎を研磨、実験で背後の原理を考える
「不易」は一日にして成らず
会社に頼らず、自ら「不易」を実践する
4 致命傷を与えるエンジニア同士の反目 75
研究・開発のエンジニア、生産部門のエンジニア
「部門のメンツ」が会社に大 損害を与えた!
オフィシャルな相互交流の場を
5 生産ラインに答えが落ちている 81
自社、他社を問わず、工場を見て歩くのが好き
カイゼンのヒントは必ず「工場 の中」に落ちている
6 サムソン社長の質問力 84
サムソン社長は専門家に質問を繰り出す
好きな道に邁進するのもエンジニア魂
7 No Science is in Intel 88
「インテルには科学はない」の真意
芯の通ったインテル社の考え
8 製品の「真の信頼性」をどう考えるか? 92
「最高の信頼性」がベストではない理由
故障率を算出する
9 1年たったら1時間、「感動を与える話」ができるエンジニア 96
若くても、エンジニアである以上は「プロフェッショナル」
質問を受けて「分からない」と答えるか?
半導体チップは四角いのに、なぜ……
エンジニアのプロなら……
4章 できるエンジニアになるための勉強法
1 なぜ、「会計・財務の知識」まで必要なのか? 102
「経理のプロに尋ねる」のが一番の近道
業務に絡めて広げていく
2 数学で日々の仕事とは異なるアタマを使う 106
数学をやり直してみると、自分が変わる
ふだんの生活とは「逆」のことをしてみる
3 エンジニアにとっての「話し聞き英語」と「読み書き英語」 112
エンジニアの英語は「読み書き英語」がベース
専門分野の英単語は「覚えたほ うが勝ち」
4 リストラに負けるな、エンジニア! 116
そのエンジニアにどれだけの価値があるか?
エンジニアは公共の財産だ
エンジニアのリストラの実態
5 専門外の最新技術をどう習得するか? 120
「産業のコメ」は誰にも必須の技術
一般紙の技術情報を鵜呑みにするな
情報の確認は「人脈を育てる」ことに繋がる
雑誌は「記事タイトルだけチェックする」こと
学会、シンポ、講演会、セミナーなどを利用する
人脈があなたのエンジニア人生を支えてくれる
6 生産部門のデータは他部門でも「宝の山」 127
生産部門のエンジニアは「現場視点」
事業部の「宝の山」をうまく使え
7 エンジニアをダメにする「ピーターの法則」 131
エンジニアらしい4つの能力
ある技術の将来性を予測するトレーニング
8 「不測の事態」への対応能力をつける 135
どこまでの備えを想定しているか?
昇格試験前にスキーで足を骨折……
5章 考え抜けば「解」は必ず見つかる!
1 人脈はエンジニアを活かし、エンジニアを助ける 140
まず、社内人脈をつくることから
一段高い視点が得られる
社外人脈──せっかくの出会いの場を無にしない
メディアとの接触も、エンジニア能力を高めることに
2 「言い訳無用!」の算式? 146
No Excuseにも算式があった!
好材料、悪材料のすべてを「織り込む」
3 「自分発」の提案型エンジニアになる 150
できない理由を探さず、できる提案を!
ポジティブ・シンキングで行こう!
4 へこんでしまった部下をどう励ますか 153
先の見えないプロジェクトには焦燥感が漂う
へこんだ部下に、どう言葉を投げかけるか
叱るときには、「正論であるほど、控えめに」
5 中村修二氏の「青色LEDの反乱」 158
「特許の関所」を乗り越えていく
青色LED訴訟とエンジニアの置かれた現実
6 特許活動の意味 162
「特許の維持」には大ナタを振るえ
特許申請のプロセスと対価
7 上司をどう活用し、部下をどう育てるか 166
一段高い位置から部下を指導できるか?
部下エンジニアに「安堵感」を与える上司
部下といえど、エンジニアは「公共財産」
8 データに埋もれるな、データを活かせ 171
データを集めることに意味はない
バインダーは分類せず、収集順で十分
実験データをオープンにすると、自分もトクをする
「すべてのデータ」を集める必要はない!
6章 もう一歩、高いレベルの仕事をするために
1 エンジニアにも「ホウレンソウ」 178
「報告」は(1)「結論」から、(2)「悪い情報」から
「連絡」はこまめに、が大原則
「相談」には面倒なこともOK
ホウレンソウの心得とテクニック
2 「なぜ、なぜ……」と繰り返せば、深く理由が分かる 184
すべての「処理条件」には必ず「理由」がある
処理条件の完成度を見れば、会社の実力がわかる
3 シーズ志向からニーズ志向、そしてウォンツ志向へ 189
ニーズ志向の開発にも盲点が……
シーズ志向は企業側の発想
ウォンツ志向にはセンスが必要
4 「仕事の見える化」でエンジニアの仕事も変わる 194
情報を公開してトクする人、囲ってソンする人
5 イノベーションと「死の谷」 198
研究・開発に立ちはだかる「死の谷」
「死の谷」を乗り越える方法
7章 エンジニアとして、どう生きるか
1 特別研究員「フェロー」として生きる道 202
ジェネラリストか、スペシャリストか
「フェロー」は役員と同クラスの存在
フェローになりたい人に
どちらの道を進むか、決断を迫られる前に
2 エンジニアの人事評価--過去の実績か将来の可能性か 208
「過去の実績」を重視する日本型
「将来の可能性」を重視する欧米型
思考実験で「エンジニアの評価」をシミュレーションする
3 こんなエンジニアになってはいけない! 212
「オウム型」エンジニア
「ヒラメ型」エンジニア
「マッチポンプ型」エンジニア
「ライフワーク型」エンジニア
4 ストレスで不調をきたすエンジニアたち 217
職場にはストレスがいっぱい……
悩む意味がないことを知ると、ラクになる
5 「こだわり」と「遊び心」こそ、エンジニア魂 220
「こだわり」が発見を生む
半跏像を見て「美しい」と感じる心も大事
著者プロフィール
菊地正典
きくち・まさのり
1944年、樺太生まれ。1968年、東京大学工学部物理工学科卒業。日本電気(株)に入社して以来、一貫して半導体デバイス・プロセスに従事。同社半導体事業グループの統括部長、主席技師長を歴任。(社)日本半導体製造装置協会専務理事を経て、2007年8月から(株)半導体エネルギー研究所顧問。著書に『〈入門ビジュアルテクノロジー〉最新 半導体のすべて』『図解でわかる 半導体製造装置』『プロ技術者になる! エンジニアの勉強法』(以上、日本実業出版社)、『「電気」のキホン』『「半導体」のキホン』『IoT を支える技術』(以上、SBクリエイティブ)、『史上最強図解 これならわかる!電子回路』(ナツメ社)、『半導体工場のすべて』『半導体産業のすべて』(以上、ダイヤモンド社)など多数ある。