SEがはじめて学ぶ在庫管理
発売日 | 2009.09.09 |
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著者 | (株)ITC総合研究所 |
判型 | A5判/並製 |
ページ数 | 288 |
ISBN | 978-4-534-04609-3 |
価格 | ¥2,530(税込) |
「在庫の最適化を実現するシステム作り」に必要な業務知識とデータモデリングがわかる1冊。現場の担当者やほかのSEとのやりとりの際、新人のSEが具体的にどうすべきかを懇切丁寧に説明。各業態・業種のシステム構築事例もくわしく紹介。
≪章立て≫
第1章 恥をかかないために知っておきたい在庫管理システムの基本
第2章 顧客と対話するために必要な業務知識
第3章 最適在庫を実現するカギとなる発注方式
第4章 在庫管理システムで実現する目的
第5章 販売管理システムと連携するための業務知識
第6章 生産管理システムと連携するための業務知識
第7章 購買管理システムとの連携で求められる業務知識
第8章 会計システムとの連携で求められる業務知識
第9章 原価計算システムと連携するための業務知識
第10章 業態・業種別の在庫管理システム
第11章 第1レベルを実現する在庫管理システム
第12章 リアルタイム単品在庫情報システム導入の実際
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詳細
はじめに
第1章 恥をかかないために知っておきたい在庫管理システムの基本
1-1 在庫管理を実現するシステム作りがSEの仕事 12
在庫管理の守備範囲が広がってきた
1-2 在庫管理は周辺業務の集約 16
各周辺業務が整って、初めて在庫管理が機能する
1-3 在庫管理システム内の機能と関連システムとの関係 18
各機能が合わさって在庫管理システムを構成する
1-4 ERP内での在庫管理の位置づけ 29
在庫管理の守備範囲が広がってきた
1-5 SCM内での在庫管理の位置づけ 31
自社だけではなく、企業間で情報を共有する仕組み
第2章 顧客と対話するために必要な業務知識
2-1 在庫とはそもそも何か? 34
在庫は「将来売るために自社が所有しているモノ」
2-2 棚卸資産とは何か? 36
貸借対照表上で資産内の流動資産の中にある
2-3 在庫はなぜ必要なのか? 38
「顧客サービス」と「生産効率」を向上させるために必要
2-4 在庫を削減する理由とは? 43
財務的な問題と生産管理面の問題がある
2-5 在庫が増える理由とは? 45
手を抜いたり、怒られたくない気持ちが過剰在庫を生み出している
2-6 マネジメントの目的をブレークダウンしていこう 47
在庫管理の究極の目的は「利益の向上」
2-7 ABC分析の考え方と活かし方 49
2割の品目で8割の売上を占める
2-8 在庫回転率と交叉比率 53
在庫管理の基本となる2つの指標
2-9 適正在庫 56
適正在庫の設定と維持の正解は1つではない
第3章 最適在庫を実現するカギとなる発注方式
3-1 4つの発注方式とは 58
定期定量、不定期定量、定期不定量、不定期不定量がある
3-2 各発注方式の特徴 60
場面によって、適した発注方式を使い分ける
3-3 不定期定量発注方式 62
発注点と発注量を決めることが重要
3-4 EOQ(経済的発注量) 64
定量発注方式による発注量
3-5 発注点の考え方 66
発注点はリードタイムで決める
3-6 安全在庫 68
在庫管理の守備範囲が広がってきた
3-7 ダブルビン方式 70
定量発注方式の簡易版となる
3-8 定期不定量発注方式 72
発注量を決めることが手間になる
3-9 不定期不定量発注方式 74
IT時代の本命方式で1社だけでは実現できない
第4章 在庫管理システムで実現する目的
4-1 在庫管理システムに要求される3分野 76
現在、将来、過去の管理を実現することが求められる
4-2 現在在庫量を正確に把握する 78
入庫と出庫が合っていないために問題が起こる
4-3 もともとの在庫量が合わない要因 80
数え間違いにもさまざまなものがある
4-4 入庫量が合わない要因 84
在庫管理に対する意識が低いことが根本的な要因として挙げられる
4-5 出庫量が合わない要因 86
梱包やピッキングのミス、処理間違いが挙げられる
4-6 第2レベルの在庫管理の実現が“これから”の在庫管理 88
将来の在庫量の予測、過去の在庫情報の履歴を活かす
第5章 販売管理システムと連携するための業務知識
5-1 販売拠点と物流拠点 90
物流拠点の納期短縮効果・サービスレベルを評価する
5-2 販売計画と需要予測 95
販売見込み数量の妥当性を裏づける需要予測
5-3 販売在庫管理基準 100
適正な販売在庫数量を維持するための基準設定
5-4 販売するモノの調達の手配 103
販売用在庫の数量を適正に維持する
5-5 潜在顧客からの引合い 107
有効在庫数量を照会して引合いに回答する
5-6 受注とモノの引当て 111
受注に対して在庫引当てを確定する
5-7 顧客への出荷 115
出庫元拠点で集荷・梱包し、顧客に配送する
5-8 返品と滞留在庫分析 119
販売できないモノの処分をうながす
第6章 生産管理システムと連携するための業務知識
6-1 生産拠点内のロケーション 124
自社と自社以外の生産拠点を網羅的に設定する
6-2 製品ごとの生産工程の設定 126
在庫管理上区別すべき工程を設定する
6-3 製品・中間品の生産計画 129
加工をいつ、どれだけ実施するかを決める
6-4 社内生産指示と外部委託 133
時間枠ごとに、生産数量を指示する
6-5 生産工程投入実績の把握 136
投入された原材料等の数量を把握する
6-6 生産実績と不良の把握 139
正常な加工完了品と不良品の数量を把握する
6-7 仕損じ品の再加工等 143
「加工し直し」などの処置ごとに実施数量を把握する
6-8 製品・中間品の完成入庫 146
完成し保管された製品・中間品の数量を把握する
6-9 不良品・滞留品の処分 148
生産現場の不要な資材の整理をうながす
第7章 購買管理システムとの連携で求められる業務知識
7-1 原材料の保管場所 152
生産拠点とそれ以外の保管場所を網羅的に設定
7-2 原材料の購買計画 154
使用見込み数量などに応じて在庫管理基準を設定する
7-3 原材料の購買契約 158
業者選定のため、「納期遵守率」や「不良率」の実績を分析する
7-4 原材料の発注 161
原材料在庫数量を適正に維持する
7-5 仕入物品の入荷・検収 164
納入条件に合致したモノを受け入れる
7-6 原材料の保管と出庫 167
生産場所への出庫と外注先への支給
7-7 原材料の返品 170
指定した仕様に合わない原材料は返す
第8章 会計システムとの連携で求められる業務知識
8-1 会計処理記述上の取り決め 174
数量や金額データの基本的な要件を取り決める
8-2 会計と在庫管理の関係 177
勘定科目や会計期間との整合をとる
8-3 販売したモノの売上計上 179
売上が計上されるまでは自社の在庫
8-4 原材料および商品の仕入計上 182
自社の仕入計上基準を確認する
8-5 経費出庫 185
本来の目的以外で使うときの記録を残すことが重要
8-6 在庫金額の計算方法 188
棚卸資産の評価方法と計算の順序を知る
8-7 平均原価法と先入先出法 191
3種類の評価方法の特徴を知る
8-8 在庫受払い帳簿 195
受入れ・払出しの数量と金額を時の順に表示する
8-9 実地棚卸 197
帳簿数量の狂いをタイムリーに修正する
8-10 外注先への支給 201
有償支給した原材料や仕掛品は自社在庫から外す
第9章 原価計算システムと連携するための業務知識
9-1 製造原価計算の基本機能 204
原価計算の概要および在庫金額計算の分担
9-2 工程内仕掛品原価の計算 207
加工進捗度に応じて仕掛品の原価を算定
9-3 実際原価計算の場合の在庫金額 211
実際の消費量、実際の単価などからモノの原価を計算する
9-4 標準原価計算の場合の在庫金額 215
標準の消費量、標準の単価などからモノの原価を計算する
9-5 評価替 219
原価標準が改訂されたときには、在庫金額を変更する
第10章 業態・業種別の在庫管理システム
10-1 業種・業態別の在庫管理の位置づけ 222
在庫管理システム作りでは事態と業種の交点に注目する
10-2 製造業の在庫管理の特徴 224
仕掛品(製造工程上にある在庫)在庫や半製品在庫の存在を意識する
10-3 卸売業の在庫管理の特徴 226
商品卸売業は多品種大量在庫なので、流通センターとしての役割が求められている
10-4 小売業の在庫管理の特徴 228
店舗在庫を正確に把握してPOS販売データを活用する
10-5 食品業の在庫管理の特徴 231
食品分類ごとに適切な管理手法を適用することが重要
10-6 アパレル業の在庫管理の特徴 234
カラー・サイズ・柄で管理され、SPAが台頭している
10-7 医薬品業の在庫管理の特徴 237
ロット管理、トレーサビリティと有効期限管理が必須となる
10-8 日用品業の在庫管理の特徴 240
多品種、自動倉庫活用が進む、SCMの先進業界
10-9 保守サービス業の在庫管理の特徴 242
引当てのない在庫であり、長期保管在庫となりやすい
第11章 第1レベルを実現する在庫管理システム
11-1 モノと情報を一致させる第1レベルの在庫管理システム 246
まずは第1レベルの在庫管理システムを実現する
11-2 リアルタイム単品在庫情報システムの確立 248
現物の動きとデータ入力、在庫更新のタイムラグをなくす
11-3 自動認識技術とネットワーク技術の活用 252
バーコードやRFタグなどはモノと情報の一致化の必須ツールとなる
第12章 リアルタイム単品在庫情報システム導入の実際
12-1 要件定義を成功させるための道具を準備する 258
要件定義はSEの初心者にもかかわる基本的なこと
12-2 各プロセスの設計方法 261
「入荷/入庫」「出庫/出荷」「棚卸」のプロセスを理解する
12-3 商品管理データモデル 268
「データの持ち方の検討」が重要となる
12-4 ロケーションデータモデル 270
商品コードとは付番のしかたが異なる
12-5 仕入伝票データモデル 272
2つのテーブルに分けてデータモデルを表現する
12-6 棚卸データモデル 274
棚卸を前向き業務(「PLAN-DO-SEE」のSEE)に変える
12-7 将来のある時点の適正在庫量を瞬時に予測 276
第2レベルの在庫管理システムを実現する
12-8 在庫シミュレーターの具体例 278
変化を高速にシミュレーションし、適切な手を打つ
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