「いまは元気な親も、いつ“その時”が来てもおかしくない年齢になった。考えてみると親の交友関係とかお金や相続のこと、老後に本人がどんな生活を送りたいのか、あまり話したことがなかった。元気なうちに聞いておけば困らないだろうけど、縁起でもないっていわれそうだし……」
多くの人が抱えるこのような悩みは、「エンディングノート」が解消してくれるかもしれません。

「終活」が一般的に

「終活」という言葉は2009年頃からメディアに登場し、2012年には「新語・流行語大賞」トップ10に選出されるなどブームになりました。認知症や介護問題など、高齢化社会におけるさまざまな問題がニュースにならない日はありませんが、そうした話題に接することで生ずる不安感や、人生の終わりをより良いものにしたいと望む人々の気持ちが高まっていることがブームの背景にあるのでしょう。

働き盛り世代に、自分の親の「終活」に関して尋ねたこのようなアンケートがあります。
・30代から50代の親が存命している方に対し、存命中の親に「終活」をしてほしいか尋ねたところ、65%が「万が一のためにしてほしい」「まだ早いと思うがしてほしい」と回答した(出典:ライフメディア リサーチバンク 2014年3月)

働き盛り世代の、「自分の親にはいつまでも元気でいてほしいけれど、その時、家族が右往左往しないようにいろいろ決めておいて欲しい」という複雑な気持ちが見て取れます。