「ワーク」や「チーム研修」で深まる理解

この本の執筆は、私が行った研修を撮影したビデオなどを見ながらの作業でした。あえて私の口癖もそのまま掲載していますし、実際の研修生のからの質問なども再現しています。

この本の登場人物は、講師である私、鳥原と、読んでいただいている読者、一緒に講義を受ける個性的な4人の研修生です。読者自身にも、実際に各セクションでワークに取り組んでいただきます。チームで研修を受けているような構成にしていますので、読者は、仕事をこなすうえでの自分自身の“クセ”に少しずつ気づいていくでしょう。

また、「休み時間」や「ランチタイム」も本当の研修のように再現し、そんな時間に私がいままでに受けた質問や研修生とのやり取りを、まとめて掲載してみました。

すでに読んでいただいた方々からは、
「インバスケット研修って、もっと難しいと思っていた」
「実際に自分が研修に参加しているような感覚だった」
といった感想をいただきました。当初の目的が少しは達成できたかなと、安心しています。

インバスケット研修に興味はあるけれど迷っている方や、社内研修に携っている方におすすめの一冊になりました。ぜひ、あなたもこの本を読んで研修に“参加”してみてください。


鳥原隆志(とりはら たかし)
株式会社インバスケット研究所代表取締役。インバスケット・コンサルタント。1972年生まれ。大手流通業にて精肉や家具、ワインなどさまざまな販売部門を経験し、スーパーバイザー(店舗指導員)として店舗指導や問題解決業務に従事する。昇進試験時にインバスケットに出合い、研究とトレーニングを開始する。その経験と問題解決スキルを活かし、株式会社インバスケット研究所を設立。これまでに作成したインバスケット問題はゆうに腰の高さを超える。著書に10万部を突破した『究極の判断力を身につけるインバスケット思考』『入社2年目のインバスケット思考』(ともにWAVE出版)、『インバスケット・トレ-ニング』(同文館出版)などがある。