ビジネスモデルやファイナンスよりも大切!?

いつか孫さんやホリエモンのようになる!──起業がブームといわれ、起業を志す人が増えています。以前は起業家のことや、その会社とか事業体を「ベンチャー」と呼びましたが、今ではシリコンバレー発のキーワードである「スタートアップ」も一般的になりました。
さて、ここで問題です。あなたは将来の起業を夢見る起業家のタマゴです。だとしたら、まず何から起業の準備を始めるべきでしょうか?

・新しいビジネスを始めるのだから、新しいビジネスモデルの開発が何よりも先決だ。
・おカネがなければ始まらないんだから、資金調達とかファイナンスの勉強をしなければ…。
・事業を通じて社会に貢献したり世の中を変えるビジョンやミッションが不可欠でしょ。
・いやいや「企業は人なり」って言うだろ。ヒトの問題、マネジメントこそが本当は一番重要なのさ。

どれもごもっともな意見です。ビジネスモデルの開発も資金調達も大切なのは当然のこと。しかし、これらと同じくらい重要なことが他にもあります。それは、なんでしょうか。それが、「Web技術」です。

軌道修正が簡単で、かつ低コスト

Web技術とは、一言でいうと、インターネット上のWebサイトをつくるための技術の総称です。では、なぜこのWeb技術が大切なのでしょうか。それは、どんな業界や業種であれ、起業を成功させるには、今やインターネットを上手に活用することが不可欠だからです。

言うまでもなく、インターネットの登場は、私たちの生活を一変させました。今では珍しくもなんでもなくなった企業のWebサイトですが、これには、企業が低コストで顧客と直接の接点となるメディア(情報媒体)を持てる、という意味があります。

自社のプロダクトを製造販売をするビジネスであれば、ネット上にお店を出すことができます。当然、その集客力は売上に直結します。また、顧客の声や反応をダイレクトに把握して、製品や商品開発に活かせます。直接、物品を販売しなくとも、自社に関するさまざまな情報コンテンツを発信することで、マーケティングやブランディング活動に活用できます。しかも、実際の店舗を構えたり既存のメディアで広告展開をするのに比べて、はるかに安上がりです。

さらに、Webの最大のメリットは、容易に修正できる点。まず小さな規模でWebサイトを立ち上げ、実際にビジネスを試してみて、顧客の反応を見ながら、軌道修正したり拡大していったりすることが可能なのです。

起業してまもないうちは、資金が潤沢にはないのがふつう。となれば、これから起業を考える上で、低コストでビジネスを始めることができ、しかも顧客の反応を見ながらの軌道修正が効くWebを、活用しない手はありません。逆に言えば、いかに効果的なWebサイトを構築するかが、自社のビジネスの成否を握っているのです。