人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、本当?と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

著書は『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など多数。

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姓名の倒置をやめよう

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2019/06/11 10:21

(photo by 魚谷崇正/Adobe Stock)

先日、ローマ字で姓名を書く場合も、漢字で書くときと同じように名字-名前の順で書くように、という呼びかけがあった。筆者が中学生の頃は、ローマ字では名前と名字を倒置して書くのが決まりと言われ、パスポートを取得する際にもその順で書くように要請された。

当時は外国に習ってそうするのが正しいといわれたが、その後中国や韓国では倒置しないのを知り、さらにハンガリーのようにヨーロッパでも名字-名前の国があることを知って以来ずっと違和感を感じていた。

そもそも中東のように名字ではなく部族名という国もあれば、ミャンマーのように名字がなくすべて名前だけという国もある。おそらく、当時の日本では外国といえばアメリカと西ヨーロッパのことを指していたのだろう。

実は20年ほど前に、ローマ字で書く際に倒置してもしなくてもいいというように変わっている。中学校の英語の授業でも「どちらでもいい」と教えていたはずだ。しかし、一度身についた習慣はなかなか変わらない。

倒置している人とそうでない人が混在していると、どこが名字かわからなくなることもある。たとえば「Mayumi Sakura」という名前の場合、Mayumi、Sakuraともに名字としても名前としても多いため、どちらが名字なのかはわからない。文化庁のサイトでは、その解決法として、

  1. MAYUMI Sakura のように名字はすべて大文字で書く
  2. Mayumi, Sakuraと名字のあとにカンマを入れる

という方法を紹介している。

名字をすべて大文字にするのはフランス流で国によっては通じないともいわれるが、この書き方がどこに名字があってもわかりやすいと思うのだがどうだろうか。

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