「しきる」技術
発売日 | 2011.04.27 |
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著者 | 克元亮 |
判型 | 四六判/並製 |
ページ数 | 192 |
ISBN | 978-4-534-04824-0 |
価格 | ¥1,540(税込) |
普段は意識せずに使われ、上司からも先輩からも教わることのできない「チームをまとめる技術」を、ゴール設定・マインド・スピード・フェア・リスク管理・コミュニケーションの6つの要素に分解し体系化。誰でも実践できるよう、実例を交え具体的に解説する。
≪章立て≫
第1章 「しきる」とはどういうことか
第2章 「しきる」ためにはゴールにこだわる
第3章 気弱でも身につけられる「しきる」マインド
第4章 決定も行動もスピードが大切
第5章 フェアな精神で会議をしきる
第6章 ゴールまでのシナリオとリスクを想定する
第7章 メンバーを巻き込むコミュニケーション力
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詳細
第1章 「しきる」とはどういうことか
01 「しきり」にカリスマはいらない 016
オバマやジョブズにはなれない人のために
カリスマの上辺だけまねても逆効果
なぜ、チームリーダーのときにしきれず、ただの技術者のときにしきれたのか?
02 「しきる」とは指示・命令をすることではない 022
リーダーシップよりもメンバーシップ
目立つ必要もなく、主役にならなくてもいい
指揮者は、楽器をいちばんうまく弾ける必要はない
03 なぜいま、「しきる技術」が求められるのか 027
マネジメントがむずかしい時代になった
昔はリーダーが、いまはメンバーが情報をもっている
老子が教える偉大なリーダー像
「しきる技術」でチームはこう変わる
第2章 「しきる」ためにはゴールにこだわる
01 「しきる技術」はゴール設定からはじまる 034
目的と目標を使い分ける
目的は1つに絞る
目標は具体的で数値化できるものに
目的と目標は文書にまとめる
02 「裏の目的」も設定する 042
オフィシャルなゴールだけではしきれない
メンバーの裏の目的を膨らませる
03 ゴールを定めれば「覚悟」が生まれる 047
覚悟を決めたリーダーがメンバーをひきつける
「納期は絶対に守る」という覚悟がメンバーの心を動かした
04 日常業務にもゴールを設定する 050
すべての仕事は、目的と目標が存在するプロジェクト
だから裏の目的も設定できる
05 ゴールを変えるだけで緊張感や活力が生まれる 053
目標を2倍にして緊張感をつくり出す
プリウス開発を成功させた目標設定
「しきる」とは、自動的に走り出すチームをつくること
06 チームがもめたらゴールを再確認する 058
もめるなら早くもめる
手法ではなく、目的を議論する
大きなトラブルのときはゴールを再設定する
第3章 気弱でも身につけられる「しきる」マインド
01 まずはまねから始めよう 064
うまくしきれている人を観察する
「見る」→「まねる」→「やる」を繰り返す
「気が小さい」は、リスクへのアンテナが高いということ
02 弱い自分をさらけ出す 069
弱みをオープンにしたら助けてくれた
「かっこいいリーダー像」は捨てる
03 自分を正しく知り、評価する 073
自分を客観的に見る「第3の居場所」をもつ
自分の長所を思い出し、自信をつける
04 小さな嘘を本当にする 076
「なりたい自分」を見せてから、ギャップを埋めていく
自分の行動原則は、大げさなほど明確に
05 しきる流れをイメージする 080
イメージして必要なことをあぶり出す
メンバーと成功のイメージを共有する
06 ポジティブな考えがメンバーを勇気づける 083
あらゆる事実は見方によって変わる
ネガティブをポジティブに変換する
第4章 決定も行動もスピードが大切
01 すばやく行動するためのSTDメソッド 088
軽率かな、と思うくらいがちょうどいい
決定しないと仕事はどんどん増えていく
02 クリティカルポイントを把握する 092
結果に対して最大のインパクトを与える要素は何か
クリティカルポイントをチームで共有する
03 スピードを上げるシングルタスク&クリティカルパス 095
仕事はシングルタスクで
クリティカルパスを見極める
ポイントは、最初に全体像を把握すること
04 交渉は先手必勝 100
交渉で基準になるベースライン
ベースラインは先に提示する
05 すぐに行動する 103
「1日」が大きな違いを生む
少なくとも意思表明はしておこう
第5章 フェアな精神で会議をしきる
01 常にフェアであることを意識する 108
自分の意見にこだわるとうまくいかない
多様な意見を歓迎する
02 メンバーをイエスマンにしない 112
相手の話が終わるまで割り込まない
「うなずき」「オウム返し」「要点まとめ」の3段テクニック
メンバーには積極的に質問を
03 情報と本音を引き出す3つのテクニック 119
ほめ言葉でアイスブレーキング
アイコンタクトで相手への興味を示す
ペーシングで良好な関係をつくる
04 2種類の質問を使い分ける 124
「開いた質問」と「閉じた質問」
2種類の質問の有効な組合せを選ぶ
メンバーにはなるべく開いた質問を
05 会議がしきれる3つのステップ 129
セットアップで前回の会議を振り返る
意見は必ず「見える化」する
脱線した意見を受け止める「書き置き」
クロージングできれいにまとめる
効果的な会議方法
第6章 ゴールまでのシナリオとリスクを想定する
01 プロジェクトはシナリオを描く 138
チームに緊張感をもたらす要素を入れる
人事やスケジュール管理で緊張感を与える
02 シナリオにリスク対策を加える 143
まずリスクを分類する
メンバーと「すべて」のリスクを考える
「緊急でないが重要な仕事」の管理がポイント
03 リスクをチームの悪役に設定する 149
トラブルや仕事の遅れはチームで解決する
悪役はチーム内に設定しない
04 冗談やユーモアを忘れずに 152
厳しい場面でのユーモアがチームの活力を蘇らせる
いざというとき寛容でいられる秘訣
トラブル時のユーモアは自虐ネタがいい
第7章 メンバーを巻き込むコミュニケーション力
01 しきるうえで欠かせないコミュニケーション力 160
ゴールを共有するためにはコミュニケーションが必要
対面コミュニケーションがメンバーの力になる
02 好感度のアップがゴールへの近道 163
さほど優秀でなくても好感のもてる人と仕事がしたい
能力だけでは「裸の王様」になる
まずは「能力はないけれど魅力のある人」を目指す
03 相手に近づくだけで好感度は上がっていく 169
好感度ランキングはメディア露出に比例する
クライアントとの「接近戦」で関係が改善する
04 好意をもてば好意をもってもらえる 172
相手の好きな点、尊敬できる点を1つ見つける
相手が大事にしていることに自分も関心をもつ
05 自分から相手と打ち解ける 175
相手のことを知るために、自分の話からはじめる
失敗談で打ち解ける
06 メンバーと同じ仕事をする 178
誰にでもできる仕事をあえてやる
理解する(understand)とは下に立つこと
07 メンバーの能力を把握する 182
「社会的手抜き」を起こさない役割分担を
1人ひとりを見極めて役割を決める
インフォーマルリーダーに気を配る
指示待ちの人には「開いた質問」を
ネガティブな人はリスクを教えてくれる
08 感情はあえて表に出す 188
著者プロフィール
克元亮
かつもと・りょう
SEやITアーキテクト、ITコンサルタントとして、約30年にわたりシステム開発やITソリューションの導入などに携わる。現在は、ソリューションの事業開発に従事。SEのキャリア形成やスキルアップをテーマに、書籍や雑誌、Web記事を執筆。これまでに企画・執筆した書籍は24冊、累計発行部数は20万部を超える。
著書は、『「しきる」技術 誰にでもできる超実践リーダーシップ』『SEの勉強法』(いずれも日本実業出版社)、『SEの文章術【第二版】』『SEのプレゼン術』(いずれも技術評論社)、『図解でよくわかる SEのための業務知識』『個人情報保護士認定試験公式テキスト』(いずれもJMAM 共著)ほか多数。
経済産業省 情報処理技術者(システムアナリスト、プロジェクトマネージャ、システム監査技術者ほか)などの資格を保有。