日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

2026/06/16 10:13

かずら橋と平家屋敷民俗資料館を訪れた後は、大歩危駅から阿波池田に向かった。阿波池田はかつては交通の要衝で、池田町として四国山地の中央部にある中心都市であった。昭和末期に甲子園で全国屈指の強豪校として活躍した池田高校も同地にある。

池田町は現在周辺5町村と合併して三好市となっている。筆者が子どもの頃はかなり栄えていた印象があるのだが、改めて訪れてみると過疎化の進行が激しいようだ。
平成18年に三好市が誕生した当時は3万4000人ほどいた人口も、今では2万人ほど。20年で4割減という急激な過疎である。
さて、池田はかつて刻み煙草の製造でも有名だった。その産業を支えていたのが真鍋家である。真鍋家は、他の真鍋一族と同じく備中国小田郡真鍋島(岡山県笠岡市)の出と伝えている。そして、相模国真鶴に転じた後に阿波池田に移り住んだという。
万延元年(1860)武蔵が刻み煙草の製造を始め、明治時代には義弟利三郎とともに「真鶴」銘柄の煙草で大きく事業を拡大した。しかし、明治38年に煙草製造は官営となり、しばらくは民間委託工場として経営したものの、大正元年閉鎖した。その後は醤油製造業に転じている。
真鍋家の工場などは平成8年に池田町有形文化財となり(現在は三好市指定有形文化財)、現在は「阿波池田うだつの家・たばこ資料館」として公開されている。

