もう、「それ根拠あるの?」とはいわせない
もう、「それ根拠あるの?」とはいわせない

「仮説」のないデータ分析はムダである

その思考パターンの中でも、特に共通して重要なのが「仮説アプローチ」です。たとえば、「商品のデリバリーが遅い」というクレームが続いていたとします。なぜ遅くなっているのか、原因をつかまなければなりません。過去の経験や勘から、いくつかの候補を思いつくことができるでしょう。

1.「商品発送担当者に原因がある」
2.「配達ドライバーに原因がある」
3.「クレームが特定の顧客に集中している」

このような思いつきが「仮説」です。1の仮説を立てた場合、「複数の担当者の処理数を比較してみる」といった手段が考えられます。これを思考の流れでおさらいすると、「クレームの原因を特定する(目的)」⇒「発送担当者に原因があるかもしれない(仮説)」⇒「担当者間の処理数比較データをとる(分析)」となります。

すなわち、ある「目的」を達成するために「仮説」を立て、その検証のために「分析」する。これが仮説アプローチです。「仮説」によって、「目的」と「分析」がつながるのです。反対に、「仮説」を持たない分析は、たくさんのデータを前に途方にくれたり、そもそもの「目的」を見失ったりする事態を引き起こすことになりがちです。ムダな仕事はしたくないですね。

説得力のある数字の使い方がわかる

『それ、根拠あるの?と言わせない データ・統計分析ができる本』では、この「仮説アプローチ」をはじめとして、だれでも知っている「平均・中央値の使い方」から、「単回帰分析」という分析手法までを扱っています。いずれも、ビジネスの現場で本当に有効に使えて、エクセルで簡単に結果を得られるものばかり。知識ゼロのビジネスパーソンにもおすすめです。