人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、本当?と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

著書は『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など多数。

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西郷家の由来

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2018/01/09 09:18

(画像はNHKオンライン・公式サイトよりキャプチャ)

7日に始まった今年のNHK大河ドラマは「西郷どん」。明治維新の立役者西郷隆盛が主人公だ。

西郷隆盛は薩摩藩の下級武士の生まれ。この西郷家には肥後の名家菊池氏一族の末裔であるという伝承がある。確かに菊池氏の系図を見ると、菊池氏の祖則隆の子政隆が西郷氏を名乗っており、その子孫ということだ。隆盛自身もこのことは知っていたようで、奄美大島に流されていたときには、「菊池源吾」という変名を名乗っていた。

そもそも、「郷」とは古代の律令制で、郡の下に置かれた行政区画のこと。やがて荘園制が発達し、さらに「村」が生まれたことで、「郷」は「荘」や「村」に置き換わっていった。

しかし、長崎県の東彼杵郡・西彼杵郡や五島列島などでは、今でも市町村の下の行政地名として字名に「郷」が使われている。また、薩摩藩にも独特の郷があった。江戸時代、諸藩は城下町を中心とした中央集権だったが、薩摩藩では外城制という独特の制度を持ち、この外城のことを「郷」と呼んだ。

つまり、「西郷」とは西の方にある郷(集落)という意味で、各地に様々なルーツを持つ西郷氏がいる。西郷家も、元禄年間に没した九兵衛以前のことはわかっておらず、菊地氏一族の西郷氏が先祖とは限らない。

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