・テキストで指摘をしたら、険悪なムードになった
・言葉足らずで誤解を招き、いつも損をしてしまう
・テキストだと相手がどこまで話を理解しているのかわからない

上記のような経験をしたことはありませんか?

リモートワークが普及し、ビジネスツールとしてチャットが欠かせない人も増えています。しかし、メールのように書き方が確立されていないため、迷ったり悩んだりすることも多いでしょう。

そこで、500名がリモートで働く株式会社ニットで広報を担当する小澤美佳さんの新著『テキストコミュニケーション力の基本』から、感情が伝わりにくいテキストコミュニケーションで、気持ちよくコミュニケーションをとるコツをご紹介します。

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テキストではリアル以上に丁寧に言葉にする

相手とのあいだに一度生まれた認識の齟齬や誤解を、テキストで解消するのは簡単ではありません。テキストで円滑なコミュニケーションをするには、「あえて言葉にする」「リアル以上に言葉を尽くす」という意識をつねに持ちましょう。

相手に「伝わる」には、まず自分が丁寧に「伝える」ことが大切です。

たとえば1つの結論を話すにしても、結論に至る経緯があるかどうかで、相手の受け止め方はまるで違うはずです。

例.プレスリリースの効果についてテキストで報告するとき

対面でのやりとりなら、〈ふつうの例〉でも最終的には相手に齟齬なくプレスリリースの効果が伝わるでしょう。しかも、対面ではたとえ齟齬が生まれたとしても、解消するまでにそれほど時間や手間は取られません。


〈ふつうの例〉も報告として間違いではありません。けれども、テキストコミュニケーションでは最終的な結論に至る経緯をはぶいてしまったことで、〈よい例〉にあるようなプレスリリースの本質的な効果が相手には伝わりません。


結果は同じでも、背景が伝わるかどうかで、その結果に対する受け手の感情や評価が左右されます。

例.プレスリリースの効果について対面で報告するとき

上記の対面の例のように、テキストではお互いが即座にやりとりできるとは限りません。「リアル以上に丁寧に」言葉を尽くして伝えることを意識し、伝えたいことはできるだけまとめて伝えるようにしましょう。


相手に「伝わる」には、まずしっかりと丁寧に「伝える」こと。必要な情報がそろってはじめて、ニュアンスまで伝わります。

ノンバーバルな部分も言葉で補う

リアルな会話では、相手の表情や目線・身ぶり手ぶり・声のトーン・口調・語尾の上げ下げ・話すテンポなどで、内容だけでなくニュアンスも伝わりやすくなります。

そうした視覚情報や聴覚情報といったノンバーバルな情報がないテキスト(とくにチャット)では、「もしかして怒っているのかな?」「本当はよく思っていないのかな?」などと、相手に誤解を与えることも少なくありません。

「言葉を尽くす」+「絵文字」を用いるなどして、感情などのニュアンスまでもカバーするようにしましょう。

例1

例2

例3

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感情が伝わりにくいテキストコミュニケーションで、気持ちよくコミュニケーションをとるコツをご紹介しました。チャット上では、あえて言葉にして丁寧に伝えましょう。絵文字を活用すると、表情も伝えやすくなります。

本書には、とくにビジネスチャットで必要なスキルやマインドセットについて、実践的なヒントも満載です。
テキストコミュニケーションにまつわる迷いや悩みを解決してくれる1冊です。


小澤美佳(こざわみか)
「HELP YOU」を運営する株式会社ニット広報。2008年に株式会社リクルート入社。中途採用領域の代理店営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で、キャリア・就職支援の講演を実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。2018年、中米ベリーズへ移住し、現地で観光業の会社を起業。2019年、ニットへ入社し、営業・人事を経験後、広報部署を立ち上げる。メディアアプローチ、SNS、各機関からの表彰などの成果を実現しながら、インナーコミュニケーションの設計・運営にも携わる。メンバー500名がリモートワークで働くニットでは「働く」を通じて幸せになれる組織運営を目指しており、本書のテーマである「テキストでのコミュニケーション力」に定評がある。現在、広報ノウハウを発信する傍ら、オンラインでのセミナー講師やイベントのファシリテーターなども務める。Twitter(@mica823)のフォロワー数は3.9万人(2023年3月6日現在)