2.具体的な数字を入れるキャッチコピーカバー

 「一粒300メートル」


なつかしいグリコのキャラメルのコピー。具体的な数字を示されると、とても抗えないような力を感じます(でも300メートルって何が?という方はグリコさんのwebサイトへ)。
http://www.ezaki-glico.com/qa/company/about/answer/a02.html

たとえば、同じ商品をアピールする以下のような場合でも、AとBでは説得力に差があります。

 A「この商品を買った多くの方が役に立ったと言ってくれています」
 B「この商品を買った方の91.3%が役に立ったと言ってくれています」

数字を入れるだけでリアルに感じられます。これはよく言われることですが、企画書の作成やプレゼンなど、あらゆる仕事に有効ですね。

3.意外な、合わない言葉をかけあわせる

「おいしい生活」


もはや古典ですが、名作です。糸井重里さんによる1982年の西武百貨店の年間キャッチコピー。「おいしい」は食べ物につける形容詞なのに「生活」とは。合わない言葉をかけあわせることで意外性に富み、かつ、素敵なライフスタイルを想像させられる素晴らしいコピーです。これを、やや強引に「営業部の鈴木二郎さんの名刺に刷り込むキャッチフレーズ」の改善に応用してみます。

 普通のフレーズ「入社5年目の営業マン 鈴木二郎」
 改善後のフレーズ「営業をデザインする男 鈴木二郎」

「営業をデザイン?ちょっと違う仕事をしてくれそうな男だぞ」という反応があるかもしれません(ないかもしれません)。

『キャッチコピー力の基本』

もちろん、すぐれたフレーズを書くテクニックは3つにとどまりません。ビジネスパーソンに必要なコミュニケーション・スキルである「キャッチコピー力」を磨くための本『キャッチコピー力の基本』(川上徹也著)には、上記のようなテクニックがなんと77個(!)紹介されています。それを9つのステップに分けて、豊富な「見本」(コピーやキャッチフレーズの実例)を挙げて丁寧に解説しています。
「スルー」を許さない、キャッチフレーズの達人を目指しましょう!

※『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』(リズ・ダベンボート著/平石律子訳/草思社)