人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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サルコジ大統領

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2007/05/14 10:57

フランスの大統領にサルコジ氏が当選した。当選後いきなり地中海でバカンスに入るなど、いかにもフランスらしいと思ったが、フランスでも非難が高いようだ。

ところで、「サルコジ(Sarkozy)」という名字は聞き慣れない。調べてみるとパリの北の方、ビカルディ地域のオワーズ県にごくわずかしかない名字のようだ。そして、サルコジ大統領はハンガリーからの移民2世らしい。サルコジはハンガリー系の名字なのだ。また、一般的には、ニコラ・サルコジといわれているが、正式な名前は、ニコラ・ポール・ステファヌ・サルコジ・ド・ナジ=ボクサ (Nicolas Paul Stephane Sarkozy de Nagy-Bocsa)と、とても長い。

ハンガリー系の名字といってもピンとこない。どういうものかというと、同国では、Nagy、Kovacs、Toth、Szabo、Horvathの5つが五大名字とされている。

Nagyはカタカナでは「ナジ」「ナジュ」「ナギー」などと書かれ、ハンガリー動乱時の首相、ナジ・イムレが著名。ハンガリーはヨーロッパでは珍しく姓−名の順に表記する国のため、前に来る「ナジ」が名字。

2番めに多いKovacs(正しくはaの上にアクサン)は「コバチ」と読み、スポーツ選手によくみかける。バルセロナ五輪金メダルの柔道選手、アトランタ五輪で金メダルのボクシング選手、シドニー五輪金メダルの水泳選手、アテネ五輪金メダルのカヌー選手と、毎回のようにハンガーのコバチ選手が金メダルを獲得している。

鉄棒で、車輪から空中に飛び出し、後方2回宙返りのあと再びバーをつかむ大技を「コバチ」というが、この技の創始者のコバチ選手もハンガリー人だった。

Kovacsという名字には、スポーツに関する特別な遺伝子が流れているのだろうか。
なお、残りの3つは、「トス」「サボー」「ホルバート」と書かれることが多い。
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