人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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鹿島鉄道廃線

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2007/03/12 10:57

茨城県の鹿島鉄道が、今年4月1日で廃線となる。



そこで11日に乗りに行ってきた。廃線直前は混むため、春休み前を狙って行ったのだが、まだ3週間前にもかかわらず、すでにかなり混んでいた。しかも、線路脇にはカメラを持った“撮り鉄”の人達が大勢繰り出していた。普段からこれくらい乗客があれば廃線にはならないのだが、というのはどこの線でも同じ。

かつて全国にたくさんあったローカル線は、過疎の進行とともに乗客が減り、次々と廃線されている。特に、北海道や九州では廃線となったものが多く、20年前の鉄道地図をみると、当時の路線の多さに改めて驚かされる。

そうした中、関東地方は逆に、20年前と比べると鉄道路線が増えている地区だ。東京の地下鉄だけでもかなり増えているが、それ以外にも、つくばエキスプレス(TX)など、郊外の住宅地に伸びる路線は、たくさん建設されている。しかし、関東とは言っても、東京への通勤圏からはずれた場所ではいくつか廃線になっているものがある。中でも茨城県では2005年に日立電鉄が廃線となっており、今世紀に入ってはやくも2社目の廃線。さらに、茨城交通湊線も経営危機に陥っている。

実は、鹿島鉄道に乗るには2回目。昨年の夏にも1度乗ったのだが、その時は、常磐線と接続する石岡駅付近では乗客も多かった。しかし、玉造駅を出ると一挙に閑散としたローカル線となる。しかも、終点の鉾田駅が、鹿島臨海鉄道の新鉾田駅とはかなり離れていて、とても不便だ。

今回は途中で下車して、霞ヶ浦の湖畔を1駅分散策した。なにしろ、1時間に1本しかないため、ゆっくりと歩くことができる。


玉造〜鉾田間の廃線はやむを得ないとしても、石岡〜常陸小川間は将来宅地開発が進む可能性もあり、部分存続という道はなかったのだろうか、という気がしてならない。
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