人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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「にのまえ」さんを探して

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2006/08/21 10:53

 17日、甲子園で智弁和歌山高と帝京高が高校野球史上に残る大激戦を演じた時、私は六本木のアークヒルズの地下で、新語アナリストの亀井肇氏とテレビで中継をみていた。
 というと、一体どういうシチュエーションなんだ?という感じだが、実はテレビ収録の控え室のことである。番組はTBSの「クイズ! 日本語王」。私は“名字王”という、なんだかよくわからない肩書きで出演した(亀井さんの“外来語王”はもっとよくわからない)。

 番組の内容は見てのお楽しみ、ということだが、収録直前まで気になっていたことがあった。それが「一」と書いて「にのまえ」と読む名字の存在だ。一応クイズ番組なので、途中で問題があるわけだが、ある問題の前振りに「一」と書いて「にのまえ」と読む、というのがある。スタッフには事前に、幽霊名字の疑いがあるので、調査を依頼しておいた。私は、「一」という名字は、「かず」「はじめ」「いち」は確認しているが、「にのまえ」はタレントで確認したのみで本名は未確認。ただ、見たことがあるという人も多く、どうもはっきりしなかった。
 今回、収録直前になって、かなり昔に某局のテレビ番組に出演したことがある、という情報をつかんできた。ただし、現在では連絡はとれないということで、今一つすっきりしない。
 とりあえず、現在はいないかもしれないが比較的最近まではいた、ということで、問題の前振りにすぎないこともあって、そのまま放映することになった。

 実は、現在、難読名字についての事典を執筆中。「一」の項目に「にのまえ」という読みをいれるかどうか、もうしばらく悩むことになりそうだ。

※放送は8月31日(木)の6時55分から、TBS系列(関西地区は除く)です。

あなたの名字は東日本型? 西日本型? 分布やルーツは? 名字にまつわる知識が見て、読んで楽しめる!




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