人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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両神宮の要石

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2014/10/20 10:10

鹿島神宮と香取神宮には、要石という石が地中に埋まっている。
ともに地面からわずかに顔を出しているただけのため、みたところは小さな石だが、実は地中に埋まっている部分は巨大で、かつて徳川光圀が掘り出そうとしたが、あまりに巨大すぎて結局掘り出すことができなかったといわれる。その形は両神宮で少し違い、鹿島神宮の要石は中央部が凹んでいるのに対し、香取神宮の要石はほぼ丸い形をしている。

しかもこの石、ただの石とは違う。かつて地中には巨大な大鯰がおり、これが体を震わすことで地震が起きるといわれていたが、両神宮にある要石は、いずれも地震が起きないようにこの大鯰を押さえつけているのだという。
では、なぜ2ヶ所にあるのかといういうと、鹿島神宮の要石が大鯰の頭を、香取神宮の要石が大鯰の尾の部分を抑えているのだ、という説もあるようだ。

江戸時代、この大鯰をモチーフとした鯰絵というジャンルがあり、そのなかには鹿島神宮の祭神武甕槌大神が大鯰を踏みつけるものが多数みられる。幕末に起きた安政の大地震のあとには、これをお札にしたものが江戸ではやった。

伊勢神宮とともに、古くから「神宮」を名乗るこの2つの神社は、やはり特別の存在意義がある。



鹿島神宮の要石



香取神宮の要石

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