人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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「午」のつく名字

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2013/12/24 17:24

今年の年末も、最後は恒例の来年の干支にちなむ名字について。

来年の干支は「午」(うま)。しかし、他の干支と同じく「午」のつく名字はほとんどない。

「午」のつく名字で、ある程度の数があるのは、関東甲信越に点在する「午腸」(ごちょう)くらい。この名字の由来にはいろいろな説があるが、おそらく信濃善光寺の名家、後庁(ごちょう)家の末裔だろう。後庁家は清和源氏佐竹氏の一族で、木曽義仲に従って倶利伽羅峠で討死した岡田親義の子孫が、信濃後庁(長野市)に住んで後庁氏を称したのが祖。戦国時代に落城後は、各地に転じて「後町」などに名字を変えたという。現在でも長野県から新潟県にかけての地域には、いろいろな漢字の「ごちょう」さんが広がっている。

では、「馬」のつく名字で一番多いのは何かと言うと、これは「馬場」が最多。「馬」が後ろにつくものでは「相馬」「有馬」が多い。しかし、これらの名字は「馬」を「ば」または「ま」と読んでいる。「うま」とよむ名字では、唯一「馬田」が全国順位で5000位以内。福岡県南部に最も集中しており、次いで兵庫県南部に多い。福岡県朝倉市や兵庫県福崎町には「馬田」地名があり、ここがルーツと思われる。
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