人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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等々力緑地とまんが寺

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2013/07/16 13:47

夏の高校野球の神奈川県予選を見に等々力球場に行ったついでに、近くの春日神社に寄ってみた。



春日神社


春日神社は等々力球場やサッカー場、川崎市民ミュージアムなどの施設が集中している等々力緑地のすぐそばにある。

春日神社といえば、奈良県にある春日大社が有名だが、実は全国には同名の神社がたくさんある。春日大社は、朝廷で絶大な権力をふるった藤原氏が一族の氏神を勧請したもの。

藤原氏は全国に広大な荘園を持っており、この川崎市中原区付近にあった稲毛荘という荘園も藤原摂関家の荘園だった。

そのため、春日大社から分祀されて春日神社が造られ、隣接する常楽寺とともに、稲毛荘の中心であったらしい。

春日神社と常楽寺には多くの文化財が残され、神社本殿の裏手にはシラカシ、アカガシ、ケヤキなどが繁る鎮守の森が残っている。

ところで、常楽寺はこうした歴史的文化財というより、“まんが寺”という通称で知られている。先代の住職が漫画家との親交があったことから、本堂の解体修理の際に襖に漫画が描かれた他、多数の色紙などが並べられているとのこと。

等々力緑地とのセットで訪れるとよさそうだが、拝観するのは予約制とのことで要注意。
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