人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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等々力渓谷

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2013/03/04 11:48

東京23区内に、渓谷があるのをご存じだろうか。

最近、東京の地形をめぐる散歩がブームで、関連する書籍も多数出ている。地図上では関東平野の中央で平坦にみえる東京23区も、実は西部の武蔵野台地と東部の東京低地との境目は河岸段丘となっており、いたるところに多くの坂がある。

しかし、江戸時代以降の江戸・東京の発展で、住宅地がこうした坂をのみ込んだことから、地図をみただけではわからない。実際に現地に行ってみて、その坂の多さやきつさに驚くことがあり、NHK「ブラタモリ」で火がついたといわれている。

こうした地形を代表するのが、世田谷区にある等々力渓谷だろう。なにしろ、高級住宅地である世田谷区に“渓谷”があるというから驚きだ。



等々力渓谷


等々力渓谷があるのは、東急大井町線等々力駅のすぐそば。駅には案内板があり、すぐ近くのゴルフ橋を下に降りると、確かに住宅地とは思えない渓谷が続いている。

ここは、世田谷区を流れる谷沢川が武蔵野台地を浸食してできた約800mの渓谷で、途中に小さな社と2条の滝がある。そもそも「とどろき」という地名は、この滝の音が由来で、漢字は後から宛てたものだ。



等々力渓谷の不動尊



等々力渓谷の滝


この日は水量が少なく、「とどろく」という程ではなかったが、朝の静かな渓谷では、確かに水音は響いていた。今でも滝に打たれて水垢離をする行者の姿がみられることもあるという。
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