人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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楽天イーグルスが東北6県の名字の人を招待

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2012/05/14 10:28

プロ野球の楽天イーグルスが、5月中旬から始まる交流戦の主催試合で、東北6県の県名と同じ名字の人を入場無料にする、というニュースがあった。東北6県ということは、「青森」「岩手」「宮城」「秋田」「山形」「福島」の6県だ。

この中で一番多いのは「福島」さんで、全国順位は133位、人口にすると10万人以上いる。「福嶋」さんもOKだとするともっと多いことになる。

「福島」という名字は地名由来だが、福島地名は結構各地にある。「福島」という名字も中国以西と関東に多く、東北にはあまり多くない。

次いで多いのが「宮城」と「秋田」でともに全国順位は400位台。しかし、「宮城」さんは半分以上が沖縄在住で、沖縄県では第4位という沖縄を代表する名字の1つ。次いで東京の地名をルーツとする「宮城」姓があり、約15%が首都圏に住んでいる。東北では陸奥国宮城郡宮城(宮城県仙台市)に由来する「宮城」さんが、宮城県にある程度固まっている以外は少ない。

「秋田」さんの分布はユニークで、青森県と西日本一帯の名字だ。「山形」は700位台で沖縄以外に広く分布しているが、一番多いのは青森県。

残りの「青森」と「岩手」は少ない。「青森」は1万位あたりで山陽地方に多く、「岩手」はかなり珍しい名字のうえに関西に多いことから、この人達を呼ぶのは難しそうだ。

実は、名字の分布やルーツと県名は、一致しないのが普通だ。楽天の面白い試み、「秋田」さんや「山形」さんの多い青森県での集客が鍵かもしれない。
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