人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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「名字の地図」増刷

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2008/04/14 10:33

先日、日本実業出版から、拙著「名字の地図」の増刷の連絡があった。



1回の刷り部数がそれ程多いわけではないが、それでも、昨年夏に4刷、秋に5刷で、今回6刷と、なかなか順調な売れ行きを示している。

この本の特徴は、メジャーな名字、地域的な特徴、名門・名家から、海外の名字まで一通り解説してあることと、タイトルにもあるように、地図を中心にして、ビジュアルな説明をつけたことだろう。名字の本はいくつかあるが、系図の掲載されている本はあっても、地図や図表がたくさん掲載されているものは意外と少ない。

さて、増刷には、著者にも読者にもいいことがある。それは、いろいろと修正が施されることである。どんな本でも、刊行後に必ずミスがみつかるものだ。徹底的な校閲を経ているはずの「広辞苑」ですら、新版刊行後に信じられないようなミスが見つかって話題になっていた。この本でも増刷の際にいくつかミスを手直ししている。

もちろん、直すのはミスだけではない。歌舞伎の項目では、この本の刊行後に7代目新之助が、11代目海老蔵を襲名した。そこで4刷の際に系図と解説の内容に手を加えて、現在の状況に合わせている。

いくらミスをみつけても、増刷されないと修正する機会がない。著者としては、売れ行きもさることながら、修正の機会としての増刷を待っていることも多いのだ。
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