人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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中国で同姓同名が急増

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2007/09/10 11:16

9月はじめに、いくつかの新聞で中国の同姓同名による記事が掲載されていた。

その記事によると、人口13億人にのぼる中国では、最近同姓同名によるトラブルが増えているという。もともと、中国は名字の数が少ない。日本の10倍の人口を有していながら、人口の大多数を占める漢民族の名字は、数3500程度しかないという。単純計算しても、同姓の人は数十万もいることになる。

日本人の名字の総数は十数万種。1姓あたりの人口は800人くらいだから、中国のすごさがよくわかる。

しかも、中国では名前も漢字で1字か2字。人の名前に使用できる漢字はある程度決まっていることから、どうしても大量の同姓同名が生まれることは避けられない。

中国で一番多いフルネームは「張偉」で実に29万人。続く、「王偉」も28万人いるという。日本一多いとみられる「田中実」さんが3000人前後だろうから、実に100倍である。アテネ五輪で陸上の「劉翔」選手が金メダルを獲得すると、各地で新生児に「翔」と名づける劉さんが続出した。

行政当局では、生まれてきた赤ちゃんにはできるだけ漢字1字の名前は避け、さらに「軍」「濤」「華」といったありふれた漢字を使用することは控えるように呼びかけているという。

今の日本では全く逆に、人と違うユニークな名前をつけることが流行中。その結果子どもの名前は、字面をみただけでは読めないものが多く、同姓同名は極端に少なそうだ。
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