人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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春日局に因む東京の地名

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2023/12/12 10:16

大河ドラマ「どうする家康」もいよいよ次週17日の放送が最終回。ここまで語りをつとめてきた寺島しのぶが、3代将軍・家光の乳母として出演する。実は、東京には春日局に因む地名がある。

大奥で絶大な権力を振るった春日局は、寛永7年(1630)幕府に願い出て江戸城北側の神田川沿いに原野を拝領し、自らの下男30人の住まいを作った。その後御家人4人も同地の一部を拝領し、両者を合わせて春日局に因んで春日町と称したという。ただし、現在の文京区春日とは少しずれており、今の本郷1丁目のあたりである。

地下鉄千代田線の湯島駅で降りて、西に7分ほど歩くと麟祥院という臨済宗の寺院がある。ここは春日局の菩提寺で、寺の前には春日局の銅像が建立されていた。山門をくぐって境内に入り、奥の墓地を訪れると春日局と縁戚に当たる稲葉家の墓があった。

春日局の墓は、墓石四方の上部と台石に丸い穴が開いている。これは「死して後も天下の後政道を見守り之を直(ただ)すために黄泉(よみ)から見通せる墓を」と言う春日局の遺言によって穿たれたという。

逆臣明智光秀の重臣の家に生まれながらも、幕府によって次期将軍の乳母という大役を任された春日局は、家康に深い恩義を感じていた。ドラマでの「われらが神の君」という語りの口調がそれを表している。

 

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