人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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古墳の中でカマドウマに囲まれる

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2017/07/31 11:38

さて、山上碑のすぐ隣には直径15mの山上古墳という円墳がある。山上古墳は多胡碑に刻まれている黒売刀自の墓所とみられているが、古墳自体は7世紀初期から中期頃のもので多胡碑より古いことから、もともとは黒売刀自の親の墓として造られ、後に黒売刀自が追葬されたと考えられている。

この時は、たまたま係員がいて古墳の横穴式石室に入らせてくれた。入るときに、軽い感じで「虫がいますよ」と言われたが、昆虫好きの私は「大丈夫です」と答えて懐中電灯を借り、腰をかがめて狭い横穴に入ってみた。

こじんまりとした円墳のためすぐに奥まで行きついたが、懐中電灯であたりを照らして驚いた。周囲の壁は、横穴から石室まですべてカマドウマで覆いつくされているのだ。中には重なっているところもあり、数えきれないカマドウマの大群に囲まれている石室は異様な光景だ。とくに体ギリギリの横穴をカマドウマに囲まれて進むのは、虫嫌いの人だと倒れかねない状況だった。

この日は、「古墳の石室に入る」「カマドウマの大群に囲まれる」という、貴重な体験をすることができた。

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