本当にわかる宗教学
発売日 | 2011.03.24 |
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著者 | 井上順孝 |
判型 | 四六判/並製 |
ページ数 | 256 |
ISBN | 978-4-534-04812-7 |
価格 | ¥1,650(税込) |
「宗教学」は、特定の教義の中身ではなく、宗教と呼ばれる「人間の営み」を見つめる学問。本書では、宗教史をふまえつつ、「多くの宗教に共通する概念」「社会や人の心との関わり」などを明らかにします。現代における宗教の意味を学べる1冊です。
≪章立て≫
序章 「宗教学」とは何か?
第1章 「宗教史」を踏まえよう
第2章 様々な宗教の特徴をおさえよう
第3章 宗教学を構成するキーワードとは?
第4章 宗教が「社会」や「心」に与えた影響は?
第5章 広がる宗教研究のフロンティアとは?
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詳細
はじめに
序章 「宗教学」とは何か?
01 宗教と宗教学の関係とは? 010
02 宗教学が芽生えた背景とは? 014
03 宗教学は日本でどのように発展したか? 018
04 宗教学はどんな学問と関係するのか? 021
Column 宗教におけるジェンダーの問題とは? 024
第1章 「宗教史」を踏まえよう
01 「宗教史」を踏まえるべき理由 026
02 宗教の始まりをどう考えるか? 032
03 「神話」から探る古代人の世界観は? 036
04 「仏教・ヒンドゥー教」はどのように発展したか? 039
05 「キリスト教」はどのように発展したか? 043
06 「イスラーム」はどのように発展したか? 047
07 仏教の発展における2つの流れ 051
08 「日本の宗教」はどのように発展したか? 055
09 様々な国で制度化されていく宗教 059
10 近代化で生まれた「近代新宗教」とは? 061
11 世界における「宗教分布」 064
Column 20世紀後半に登場した「ハイパー宗教」とは何か? 068
第2章 様々な宗教の特徴をおさえよう
第1部 思想・教えの特徴
01 ゾロアスター教の「善悪二元論」「最後の審判」 070
02 インド宗教の「輪廻」「解脱」 073
03 ユダヤ教の「神との契約」「律法」 077
04 キリスト教の「三位一体」「終末」 081
05 イスラームの「六信五行」「ジハード」 085
06 中国宗教の「陰陽説」「神仙思想」 089
07 神道の「ミソギ」「ハラエ」 094
第2部 特有の施設・組織形態の特徴
08 ユダヤ教の「シナゴーグ」「ラビ」 098
09 仏教の「サンガ」 101
10 キリスト教の「教会」「修道院」 104
11 イスラームの「モスク」 109
12 神道の「神社」「神職」 113
Column 「檀家制度」はどのようにできたか? 116
第3章 宗教学を構成するキーワードとは?
01 アニミズム・マナの考え 118
02 「死後の世界」の描かれ方 122
03 様々な「神」のタイプ 126
04 「苦しい修行」のもつ意味 130
05 「聖なるもの」の概念 134
06 宗教組織の形成 137
07 宗教組織を支えるハードウェアとソフトウェア 140
08 「教え」を広めるために必要なこと 144
09 聖地への参詣のもつ意味 148
10 聖なる「空間」と「時間」 151
Column 「パワースポット」がブームになった理由は? 154
第4章 宗教が「社会」や「心」に与えた影響は?
第1部 社会や経済との関わり
01 社会のなかでどのような機能をもつか? 156
02 どのようなタイプの宗教組織があるか? 162
03 宗教団体と「政治」とのつながりは? 166
04 宗教倫理と「経済」とのつながりは? 170
05 宗教の「社会的役割」は変化したのか? 173
06 宗教と「教育」とのつながりは? 176
07 「宗教調査」を見るときに気をつけること 179
第2部 心の働きとの関わり
08 「神の観念」は心がつくり出したのか? 182
09 「苦しみ」や「不安」の拠り所となるのか? 186
10 「仲間」といるとなぜ安らぐのか? 189
11 「神がかり」を体験するとどうなるか? 192
12 「儀礼」がもたらす一体感とは? 195
第3部 宗教同士はどう作用するか
13 「分派・分裂」はなぜ起こるか? 198
14 「ファンダメンタリズム」は何を意味するのか? 201
15 複数の宗教が出会ったときに起こること 205
16 宗教紛争と「文明の衝突」の関係 208
17 宗教間の協力はどのようなものか? 211
Column 「9・11」以後のイスラーム・フォビアの強まり 214
第5章 広がる宗教研究のフロンティアとは?
01 文学や映画などに広がる宗教のモチーフ 216
02 「宗教家」から遠ざかる葬儀 221
03 「スピリチュアル」の意味するもの 224
04 企業が直面する「宗教文化問題」とは? 227
05 曖昧化する宗教とビジネスの境界線 231
06 宗教施設は「観光資源化」する 234
07 コンピュータの登場による新たな問題とは? 237
08 「生命科学」が宗教にもたらした波紋とは? 240
09 「認知科学・脳科学」の宗教研究へのチャレンジ 243
Column 「二重過程モデル」と宗教の存在理由 246
参考文献
さくいん
著者プロフィール
井上順孝
1948年生まれ。東京大学文学部卒業。國學院大學神道文化学部教授。専門は宗教学・宗教社会学。1998年以来、宗教情報リサーチセンター長を務め、各種宗教情報の整理・分析を行なう。2006年、國學院大學研究開発推進機構(日本文化研究所)所長に就任。著書に、『人はなぜ「新宗教」に魅かれるのか?』(三笠書房)、『現代宗教事典』(弘文堂)、『図解雑学 宗教』(ナツメ社)、『神道入門 日本人にとって神とは何か』(平凡社9などがある。