早わかりアメリカ
発売日 | 2009.09.29 |
---|---|
著者 | 池田智/松本利秋 |
判型 | 四六判/並製 |
ページ数 | 312 |
ISBN | 978-4-534-04612-3 |
価格 | ¥1,650(税込) |
日本にとって最もなじみのある国、アメリカ。だが、その本当の姿は意外と知られていない。歴史を中心に、政治のしくみ、地域ごとの気質の違い、宗教に関する考え方やタブー、人種の問題などなど、アメリカの本当の姿を浮き彫りにします!
≪章立て≫
第1章 アメリカの歴史を読む
第2章 アメリカには地域ごとの性格がある
第3章 多様な人種・民族を知ろう
第4章 大国を動かす「政治」システム
第5章 アメリカ経済のしくみを知る
第6章 世界を視野に入れた外交スタンス
第7章 アメリカを支える軍事パワー
第8章 絶対に切り離せないアメリカと「宗教」
第9章 アメリカ人にとっての社会と家族
オンラインストアで購入する
テキスト採用など、大量・一括購入に関するご質問・ご注文は、弊社営業部(TEL:03-3268-5161)までお問い合わせください。
詳細
カラー口絵
現代アメリカの風景1 2
現代アメリカの風景2 4
アメリカの新しい世界戦略コンセプト 6
在日米軍の再編計画 8
アメリカの国土地図 10
はじめに 12
第1章 アメリカの歴史を読む
建国230年のアメリカが世界の超大国になるまで 26
◆モンゴロイドの移動
最初のアメリカ人はアジアからやってきた 28
◆アメリカ先住民族1
先住民はどこにどんな文化を築いていたのか 30
◆アメリカ先住民族2
さまざまな様式があった先住民族の暮らし 32
◆ピューリタン到来
アメリカにやってきた102人のイギリス人 34
◆宗教改革
なぜメイフラワー号はアメリカにきたのか 36
◆植民地の成立
13植民地はこうして生まれた 38
◆フレンチ=インディアン戦争
イギリスはどうやってアメリカを支配したのか 40
◆ボストン茶会事件
独立心に火をつけたボストン茶会事件 42
◆アメリカ独立革命
我に自由を与えよ、しからずんば死を 44
◆連合規約
アメリカ合衆国はいつ成立した? 46
◆憲法制定
「権利章典」が欠けていた最初の合衆国憲法 48
◆首都建設
ワシントンDCはいつ建設されたのか? 50
◆ルイジアナ購入
国土を一挙に2倍にしたジェファソン大統領 52
◆奴隷問題
奴隷制における北部と南部の対立 54
◆南北戦争
アメリカ史上最大の戦死者を出した戦争 56
◆フロンティアへ
ゴールドラッシュで西へ急拡大するアメリカ 58
◆対インディアン戦争
強制移住法に泣いた先住民たちの運命は… 60
◆フロンティアの消滅
西部の開拓時代はいつ終わったのか? 62
◆米西戦争
大洋に新たなるフロンティアを求めて 64
◆新移民
アメリカをつくった!? 東欧からの移民たち 66
◆都市の発展
都市の形成と消費社会の始まり 68
◆第一次世界大戦
大戦勃発で幕を開けたパクス・アメリカーナ 70
◆狂乱の時代
空前の繁栄のなかで混乱していく国内 72
◆ニューディール政策
F・D・ローズヴェルトの大失業対策の評価 74
◆第二次世界大戦
最終的に参戦した大戦で開かれた覇者への道 76
◆冷戦時代の始まり
米ソ二つの超大国時代の幕開け 78
◆高度管理社会の時代
すべてが管理されたアメリカン・ウェイ・オブ・ライフ 80
◆公民権運動
プロテスタントの国のカトリックの大統領JFK 82
◆ヴェトナム戦争
アメリカにもヴェトナムにも大きな傷を遺した戦争 84
◆女性解放運動
意外に男女平等ではなかったアメリカ 86
◆ポスト冷戦時代
湾岸戦争を経て21世紀の新しい世界へ 88
COLUMN アメリカ人は何歳でリタイヤする?90
第2章 アメリカには地域ごとの性格がある
広大な国土であるために地域ごとの気質が大きく違う 92
◆自然
二つの山脈に挟まれた広大な国土 94
◆アメリカ東部
アメリカ建国の出発点は今なお格式を重んじる 96
◆アメリカ南部
サザン・キッスの気質と保守性が同居 98
◆アメリカ中西部
アメリカの世論はここで形成される! 100
◆アメリカ西部(山岳州)
カウボーイを生んだ広大な平原地帯 102
◆アメリカ南西部
不法入国者とのイタチごっこ 104
◆アメリカ西海岸
なぜカリフォルニアにハリウッドがあるのか? 106
◆アラスカ・ハワイ
最後のフロンティアは寒帯と熱帯だった 108
COLUMN 重婚あり即決離婚ありのアメリカ結婚事情 110
第3章 多様な人種・民族を知ろう
世界中からやってきた移民 それぞれの人種・民族の実態 112
◆移民の歴史
世界中から移民がきている“避難所国家” 114
◆ハイフン付きアメリカ人
さまざまな人種・民族の正しい呼び方とは 116
◆民族・人種地図
人種・民族の分布からわかること 118
◆ヘイトクライム
白人vs黒人から黒vs茶vs黄の対立へ 120
◆人種・民族イメージ
アメリカ人が抱くステレオタイプ的民族観 122
◆ネイティヴ・アメリカン
「インディアン」たちは今どこに住んでいるのか? 124
◆ワスプ(WASP)とは
かつての主流派エリートのワスプは衰退したのか? 126
◆アフリカ系1
すべての黒人が奴隷の子孫なのではない 128
◆アフリカ系2
なぜ、アフリカ系大統領が誕生したのか? 130
◆ラティーノ
50年後には中南米系が全米人口の4分の1になる!? 134
◆ホワイト・エスニック
プロテスタント系白人とカトリック系白人移民の対立 136
◆東ヨーロッパ系
なかなか同化できない東欧からの移民たち 138
◆南ヨーロッパ系
豊かな食文化とマフィアをもたらす 140
◆ユダヤ系
アメリカでいちばんの高学歴・高収入民族 142
◆アジア系
勤勉がモットーの中国系・日系が抱える問題点 144
COLUMN 運転免許証の裏に臓器提供の署名欄が!146
第4章 大国を動かす「政治」システム
独立以来の州と連邦の関係が独自の政治システムを形成 148
◆連邦政府のしくみ
アメリカ行政の基本連邦制とは何か? 150
◆連邦議会とは
上院と下院では役割も権限も大きく違う! 152
◆2大政党の歴史
共和党と民主党はどのように生まれたか? 154
◆大統領制というしくみ1
アメリカ大統領には誰でもなれるのか? 156
◆大統領制というしくみ2
大統領がもつ五つの役割と権限 158
◆大統領制というしくみ3
2年もの期間をかけて行なわれる大統領選挙 160
◆大統領制というしくみ4
アメリカの歴代大統領を何人知っている? 162
◆州政府のしくみ
それぞれの「州」に強力な自治権があるのはなぜ? 164
◆州知事の権限
州知事は州の大統領といえるほどの力をもつ 166
◆ロビイストとは
政治に影響を与えるロビイストとは何者なのか? 168
◆草の根運動
連邦の法をくつがえす住民提案制とは? 170
COLUMN アメリカには国民健康保険制度がない 172
第5章 アメリカ経済のしくみを知る
沈んではまた浮上する経済パワーはどこから湧いてくるのか? 174
◆経済の動き
経済は2大政党の間で振り子のように揺れる 176
◆アメリカ型経済
アメリカ型資本主義はどうしてできあがった? 178
◆アメリカ・ドルの力
アメリカの実力を示していた世界通貨「ドル」の終焉… 180
◆企業経営
トップ・ダウンの組織がユニークな発想と人材を生む 182
◆サブプライムローン
なぜ、サブプライムローンが金融危機を引き起こしたのか? 184
◆オバマの政策
ビッグ・スリー問題から読むオバマの経済政策 186
◆産業力
競争力を向上させる柔軟な発想文化 190
COLUMN 高校の途中で義務教育が終わる!? 192
第6章 世界を視野に入れた外交スタンス
190年前から変わらないアメリカの基本的な外交姿勢 194
◆外交史
アメリカの外交は孤立主義だが… 196
◆冷戦外交
冷戦構造はこうして生まれた 198
◆ポスト冷戦外交
アメリカ外交の基本戦略と新しい外交への模索 200
◆対ヨーロッパ外交
次第に距離をおくEU・NATOとアメリカ 202
◆対中南米外交
対キューバ政策に見る中南米外交の基本姿勢 204
◆対中東外交
政治的主導権の把握とエネルギー確保が2本柱 206
◆対アジア外交1
「東アジア戦略報告」に示された外交姿勢とは 208
◆対アジア外交2…中国
世界が安定するかどうかは米中の関係にある? 210
◆対アジア外交3…北朝鮮
アジアの爆弾・北朝鮮譲歩戦術をとっていたが… 212
◆対アジア外交4…日本
対日本外交の基本は日米安保条約 214
◆新経済圏
巨大市場NAFTAでアメリカは何を目指すのか 216
◆9・11以降
9・11テロで大きく変わったアメリカ社会 218
COLUMN アメリカの大学は本当に「入りやすく出にくい」のか?222
第7章 アメリカを支える軍事パワー
世界戦略を支えるため世界中に展開する軍事力 224
◆連邦軍とは
国防総省(ペンタゴン)とはどんな組織なのか? 226
◆州兵とは
アメリカ独特の州兵と連邦軍の関係は? 228
◆海兵隊
最前線で戦う特殊戦闘集団 230
◆徴兵制
アメリカには徴兵制がない! 232
◆戦争ビジネス
ますます拡大する「戦争請負会社」の仕事 234
◆米軍の新兵器開発
アメリカが開発を進める次世代の戦闘兵器 238
◆核軍縮1
進まない核廃絶アメリカはどう対処するのか 240
◆核軍縮2
核軍縮だけでは核の脅威が減らない? 242
◆日米安保条約と米軍基地
アメリカにとって日本の戦略上の位置とは 244
COLUMN 日本よりもグンと複雑な警察の管轄と権限 246
第8章 絶対に切り離せないアメリカと「宗教」
宗教がわからなければ本当のアメリカはわからない 248
◆神の存在
アメリカ人の90%以上は神を信じている! 250
◆宗派について
信心深いはずなのになぜ宗旨替えをする? 252
◆キリスト教
カトリックとプロテスタントは何がどう違うのか? 254
◆ユダヤ教
ユダヤ人=ユダヤ教徒というわけではない? 256
◆イスラム教
アメリカのイスラム教は奴隷によって広まった 258
◆仏教その他
ハリウッドスターにも信者がいる東洋系宗教 260
◆聖書根本主義
進化論をまったく信じないファンダメンタリストとは? 262
◆テレビ説教師
テリヴァンジェリストとはどんな人たちか? 264
◆カルト宗教
カルトがアメリカで流行るのはなぜか? 266
◆社会分離派
独自の生活を続けるアーミッシュとハタライト 268
COLUMN 『ライ麦畑でつかまえて』は子どもが読んではいけない?270
第9章 アメリカ人にとっての社会と家族
多民族・多人種国家ではどんな社会が構築された? 272
◆アメリカ人とは
アメリカ人になるためには何が必要なのか 274
◆銃社会の真実
アメリカ人はなぜ銃を手放さないのか? 276
◆肉体信仰
エリートになるほどフィットネスに励むワケ 278
◆道徳観
「フェア」(公平)が大好きなアメリカ 280
◆反共精神
アメリカ人が恐れるのは「個」を冒すもの 282
◆平等意識
実はヨーロッパ人より階級意識が強い? 284
◆名門大学
アイヴィ・リーグとセヴン・シスターズ 286
◆裁判事情
アメリカ人はなぜ訴訟好きなのか? 288
◆結婚と離婚
相変わらず多い離婚と多様化する家族のかたち 290
◆夫婦のあり方
夫婦はいつも一心同体が基本 292
◆子どもの自立
アメリカの子どもは何歳で一人前? 294
◆高齢者の暮らし
子どもに頼らないアメリカの老人たち 296
◆学校教育
50人に1人は学校に行っていない!? 298
COLUMN 陪審員も決して楽じゃない 300
参考文献
さくいん
著者プロフィール
池田智/松本利秋
1944年、東京生まれ。玉川大学大学院文学研究科および州立イリノイ大学大学院修了。玉川大学文学部英米文学科教授。著書に『アメリカ文化ガイド』『アメリカ・ワスプの教育』『アーミッシュの人びと』等多数ある。
まつもと・としあき
1947年、高知県生まれ。明治大学政治経済学部政治学科卒業。ジャーナリストとしてアメリカ、タイ、カンボジアなど主に紛争地域を取材。国際問題と軍事をテーマとしてテレビ等のコメントや新聞、雑誌などに寄稿する。現在は、千葉工業大学、工学院大学兼任講師。著書に『戦争民営化』『兵器と軍事の謎と不思議』などがある。