早わかり戦国史

発売日 2009.02.25
著者 外川淳 編著
判型 四六判/並製
ページ数 288
ISBN 978-4-534-04519-5
価格 ¥1,540(税込)

かつて日本にあった混乱と混迷の150年。「戦国」と呼ばれるこの時代は、どうして起こり、何があったのか。好評既刊『早わかり戦国史』(1999年)のリニューアル版登場!カラー口絵を設け、本文オール2色刷りで時代の流れをわかりやすく図解します。

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詳細

カラー口絵

  戦国時代~1560年頃~城郭分布図 2

  発掘された戦国城下町 ── 一乗谷朝倉館 4

  信長・秀吉・家康対照年表 6

  関ヶ原の戦い対立関係図 8

  洛中洛外図から読み解く戦国の時代相 10

  鉄砲から読む戦国の技術革新史 12

  兜から読む武将たちの美意識 14

  戦国最終決戦大坂の陣布陣図 16

第1章 戦国時代とはどんな時代だったのか

 なぜ日本は戦国時代に突入したのか 30

  ◆戦国時代前史

   動乱の予兆 ── 揺れ続けた室町幕府 32

  ◆戦国時代の範囲は

   戦国時代はいったいいつからいつまで? 34

  ◆応仁の乱

   誰が味方で誰が敵?始まりは兄弟ゲンカから 36

  ◆下剋上の時代

   誰でも国を盗れる!実力主義社会の到来 38

  ◆守護大名と戦国大名

   守護大名と戦国大名はどう違う? 42

  ◆分国法とは

   「勝手に城をつくるな!」権力の象徴・分国法 44

  ◆公家と寺社の凋落

   不在地主など知らん!土地を横領される公家 46

  ◆大航海時代と日本

   大航海時代が伝えた鉄砲という最新兵器 48

  ◆鉄砲伝来

   戦国時代、日本は世界一の鉄砲保有国だった!? 52

  ◆キリスト教伝来

   キリスト教の布教は日本侵略のためだった? 54

  ◆3人の英雄登場

   もし信長が東海地方に生まれていなかったら… 56

  COLUMN 首化粧する戦乱のなかの女たち 40

  COLUMN 戦国大名にとって重要だった儀式や儀礼 41

  COLUMN 「花押」は何を表わしている? 50

  COLUMN 領国支配のために発達した「印章」 51

  COLUMN 足軽がいなければ天下統一は達成されなかった? 58

第2章 群雄が割拠していた日本

 日本各地に実力ある群雄が現われはじめた 60

  ◆戦国乱世の流れ

   天下取りを左右した世代・年代の運 62

  ◆戦国初期の関東の抗争

   室町初期から乱れていた紛争の火薬庫・関東 64

  ◆戦国の梟雄・北条早雲

   50歳を超えて一城の、85歳で関東の覇者に 66

  ◆加賀の一向一揆

   守護さえ滅ぼした大勢力。一向一揆の民衆パワー 68

  ◆奥州王・伊達政宗

   5年早く生まれていれば伊達幕府だった!? 70

  ◆関東の覇者・北条五代

   関東を支配した北条氏も最後には秀吉に屈す 74

  ◆越後の龍・上杉謙信

   上洛の夢かなわず…信義に厚かった謙信 76

  ◆甲斐の虎・武田信玄

   山国甲斐から駿河の海を得た信玄だったが… 78

  ◆中国の覇者・毛利元就

   運と智恵と謀略で40歳過ぎから輝いた元就 80

  ◆四国の蝙蝠・長宗我部元親

   運よく四国統一をするも新たな猛鳥に屈した蝙蝠 82

  ◆九州の闘将・島津一族

   九州制覇を目前に秀吉に屈した“鬼島津” 86

  ◆琉球の戦国史

   日本本土が争乱の時代琉球は全盛を迎えていた 88

  ◆小京都・山口の繁栄

   小京都、城下町…戦国は多様な町を出現させた 90

  ◆毛利三兄弟の結束

   3本の矢より2本のほうが強くなった!? 92

  ◆甲相駿三国同盟の成立

   謙信への対抗上生まれた一時的な三者同盟 94

  ◆武田信玄と上杉謙信

   互いに認め合った2人の勇将 96

  ◆軍師・太原崇孚

   家康を育てた今川の軍師・太原崇孚 100

  ◆戦国の骨肉の相克

   子も親も敵。まして兄弟は第一の敵! 102

  ◆将軍・足利義輝殺害

   下剋上の風潮は将軍さえ殺害した! 104

  COLUMN 戦国史を彩った人物たち(1) 72

  COLUMN 戦い、協力し、一致団結して生きていた農民たち 84

  COLUMN 「和」を乱すものは許さない!厳しい農村の掟 85

  COLUMN 戦国大名は呪詛にも頼っていた 99

  COLUMN 人質は従属の証有事のさいの人質の運命は? 106

第3章 信長の出現 ─ 天下布武への道のり

 「大うつけ」尾張統一から全国制覇へ 108

  ◆桶狭間の戦い

   有力大名・今川を撃破し西へと向かう信長 110

  ◆信長上洛の意味

   朝廷の権威を利用した全国平定への大望 112

  ◆稲葉山城の戦い

   秀吉が築いた「墨俣一夜城」の謎 114

  ◆信長の妹・お市

   政略に利用され続けたお市にみる戦国の女性 116

  ◆姉川の戦い

   姉川で朝倉・浅井を破り北陸平定へと進む 118

  ◆石山戦争

   10年の歳月がかかった信長の一向一揆制圧 122

  ◆比叡山延暦寺焼き打ち

   なぜ信長は延暦寺を焼き打ちにしたのか 124

  ◆三方ヶ原の戦い

   信玄に大敗した家康だが信玄の急死に救われる 126

  ◆安土城築城

   信長は安土城の天守で自らを神の使いとした! 128

  ◆楽市楽座の経済的意味

   日本各地で出されていた楽市楽座令 130

  ◆信長の花押と印判

   なぜ信長の花押と印判は変化していったのか 132

  ◆信長とキリスト教宣教師

   信長はどうしてキリスト教を許した? 136

  ◆『信長公記』とは

   信長を知るには『信長公記』が一番 138

  ◆長篠の戦い

   武田騎馬隊を壊滅させた3000挺の鉄砲 140

  ◆手取川の戦い

   川の力も借りて謙信軍が信長軍を撃破! 142

  ◆自治都市・堺

   信長はなぜ堺を欲したのか? 144

  ◆本能寺の変

   信長の誤算本能寺の変で憤死! 146

  COLUMN 戦国史を彩った人物たち(2) 120

  COLUMN 戦国時代に起こった衣料革命 134

  COLUMN 戦国大名は『源氏物語』が好きだった? 135

  COLUMN 信玄も謙信も清正も暗殺されたのか? 148

第4章 秀吉の制覇 ─ 天下人への10年

 主君信長の急死により天下に躍り出た秀吉 150

  ◆備中高松城攻めと本能寺の変

   「本能寺の変」の遠因は秀吉の苦戦にあった 152

  ◆山崎の戦い

   「中国大返し」から山崎の戦いの勝利へ 154

  ◆清洲会議とは

   「後継者は三法師に!」大バクチに出た秀吉 156

  ◆秀吉の太閤検地

   山奥から海の果てまで…すべての土地が年貢対象に 158

  ◆「賤ヶ岳の戦い」と「小牧・長久手の戦い」

   秀吉が一気に制した信長の後継者争い 160

  ◆刀狩

   刀狩では実際にどれだけの武器が没収された? 162

  ◆関白への昇進

   成り上がり秀吉の華麗な改姓遍歴 166

  ◆四国平定

   かなりの抵抗をみせるも力尽きた長宗我部氏 168

  ◆九州平定

   勇猛な島津軍に大苦戦!秀吉自らの出陣で平定へ 170

  ◆バテレン追放令

   秀吉が突如、禁教令を出した真意は? 172

  ◆豊臣秀吉と徳川家康の確執

   家康が秀吉に臣従したいきさつは? 174

  ◆惣無事体制とは?

   秀吉が関白として出した私戦禁止令 176

  ◆北条氏滅亡

   蟻一匹出られない包囲網に籠城で対抗するが… 180

  ◆秀吉の城づくり

   大坂城と聚楽第はなんのためにつくられた? 182

  ◆茶の湯と戦国大名

   信長・秀吉と茶の湯の奇妙な関係 184

  ◆朝鮮出兵

   10万もの耳と鼻が秀吉のもとに送られた! 186

  ◆豊臣政権の「御掟」と五奉行制度

   豊臣政権の「御掟」が制定されたウラ事情 188

  COLUMN 戦国史を彩った人物たち(3) 164

  COLUMN 宣教師が見た驚くべき民間信仰とは?179

  COLUMN 御家騒動防止のために守られた嫡男相続の大原則 190

第5章 家康の時代 ─ 四海平定への策略

 徳川家康の天下掌握への長い道のり 192

  ◆江戸の町づくり

   家康が幕府を江戸に開いた理由 194

  ◆徳川家家臣団の形成

   強固な結束を誇った多様な徳川家臣団 196

  ◆家康暗殺計画

   武断派と文治派の争いを利用した家康 198

  ◆石田三成と武断派の確執

   朝鮮出兵ですっかり誤解された石田三成 200

  ◆小山評定

   下野国小山で家康は何を求めたのか? 202

  ◆関ヶ原の戦い(1)

   天下分け目の「関ヶ原」はこうして起こった 206

  ◆関ヶ原の戦い(2)

   味方の裏切りによって敗れた石田三成 208

  ◆北の関ヶ原

   奥羽でも繰り広げられた天下分け目の一戦 210

  ◆西の関ヶ原

   九州版関ヶ原黒田如水、最後の決戦 212

  ◆関ヶ原後の大名配置

   徳川長期政権を支えた思い切った配置替え 214

  ◆家康の改姓

   家康の征夷大将軍就任と源氏改姓の関係 216

  ◆「大御所政治」の誕生

   深い深い考えがあった江戸と駿府の二元政治 218

  ◆方広寺鐘銘事件

   方広寺の鐘銘に家康を呪う文字が… 222

  ◆大坂冬の陣

   家康の思惑通りに進んだ大坂冬の陣 224

  ◆大坂夏の陣と元和偃武

   だまして勝った大坂夏の陣 226

  ◆戦国史のその後

   歴史の舞台から消えていく大名たち 228

  COLUMN 戦国史を彩った人物たち(4) 204

  COLUMN 信長に始まった16世紀末の南蛮ブーム 220

  COLUMN 戦国時代に庶民も旅を始めた 221

  COLUMN 泰平の時代の到来とともに大量の「浪人」が発生!230

第6章 戦国大名の基礎知識

 戦国大名の必勝の戦略と戦術とは 232

  ◆主家乗っ取りの方法

   周囲を固め謀略を駆使して運よく成功する 234

  ◆裏切りの心得

   横行した裏切り行為その行き着く先は? 236

  ◆参謀や軍師の使い方

   参謀を使いこなせないと戦国の世は渡れない 238

  ◆家臣統制術

   家臣は裏切るもの!? 割り切ったギブ&テイク 240

  ◆一族の結束法

   一族維持のため守られた嫡子相続 244

  ◆テクノクラート活用術

   多くの人材を抱え活用していた戦国大名 246

  ◆商業の活性化

   富国と強兵のバランスが勢力拡大の条件 248

  ◆農民の支配法

   出陣・合戦の時期は農民に合わせていた!? 250

  ◆宗教への対応

   あまり強い宗教は領国支配の邪魔だった 254

  ◆戦国時代の城郭

   城は大小合わせると何万もあった! 256

  ◆政略結婚のしくみ

   政略結婚は身を守るための定石 258

  ◆朝廷と将軍の権威

   権威の利用にも実力が必要だった 260

  ◆野戦の技術

   合戦の勝敗を決めたのはとにかく陣地取り! 264

  ◆降伏・臣従はこうした

   敗戦時における滅亡か臣従かの分岐点は? 266

  ◆鉄砲はこう使われた

   ほとんどの大名は鉄砲を大量装備できなかった 268

  ◆水軍の活用法

   水軍を制するものが戦国時代を制した!? 270

  COLUMN 公家は意外にも市井にとけ込んで暮らしていた!? 242

  COLUMN 不義・密通をしたものは殺されても仕方ない!? 243

  COLUMN 夫婦げんかさえ規定していた分国法 253

  COLUMN 女性の家事労働の変化足踏み洗いから手もみ洗いへ 263

付録資料 272

さくいん 278

主用参考文献一覧 284

著者プロフィール

外川淳 編著

とがわ・じゅん
1963年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専修卒。歴史雑誌の編集者を経て、現在、歴史アナリスト。戦国から幕末維新までの軍事史を得意分野とする。歴史ファンとともに古城や古戦場を巡る歴史探偵倶楽部を主催。著書に、『完全制覇幕末維新』『完全制覇関ヶ原大合戦』(以上、立風書房)、『歴史現場からわかる河井継之助の真実』(東洋経済新報社)、『「日本の歴史」の歩き方』(日本実業出版社)、『名言で読む幕末維新の歴史』(講談社)、『しぶとい戦国武将伝』『山本勘助の時代100人』(以上、河出書房新社)、『戦国時代用語辞典』(学習研究社)、『信長戦国城盗り物語』(大和書房)、『直江兼続―戦国史上最強のナンバー2』(アスキー新書)など多数。

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