その資料、文字のノイズが多すぎです!

では、ノイズカットのポイントを具体的にいくつか紹介したいと思います。

1つめは、できるだけ文字数を減らすことです。情報量が急増しているということを最初にお話ししましたが、文字数が多いと、おのずと理解に時間がかかってしまいます。

「重複語や修飾語、冗長な語尾を削除」「文章は箇条書きに、項目はキーワード化」というように、徹底的に文字数を減らします。

2つめのポイントが、「因数分解」です。ここでの因数分解とは、繰り返し出てくる言葉を共通項として見出しにすることです。

これは、資料の構造をきちんと見える化するために大切なポイントです。私は仕事柄、さまざまな業界の資料を拝見する機会が多いのですが、その中には私が業務内容をよく把握していないケースもあります。そんな、私のような初めて資料を見る人間でも、目次を見るだけで簡単に理解できる資料を意識してください。ポイントは、単に見出しを羅列するのではなく、それぞれの項目を因数分解して同じグループごとに分けることです。

たとえば建物のフロア案内で、どこに何が売っているかが整理して書かれているように、「AA+AB+AC」という項目があれば、Aでくくり出し「A(A+B+C)」と見出しの共通項をまとめます。現状分析の報告書であれば、大きくいってどのような解決策があるのかを指摘したうえで、それぞれの具体的な内容を小見出しとして提示します。

こうすれば読み手は、今自分が何について説明されているのか、知りたい情報がどこにあるのかということが非常にわかりやすくなります。いきなり資料をつくりはじめるのではなく、自分がつくりたい資料の構造を具体的にイメージすると、自分はもちろん、他の人から見ても、わかりやすい資料になると思います。

A→B→Cと因数分解をしていくことで、目次が見える化した。

最後は文字量をはじめから制限してしまう方法です。たとえば、パワーポイントで資料をつくるとき、いくらでもフォントを小さくすることは可能です。しかし、書きたい内容量にあわせ、その度にフォントサイズを決めるのではなく、“16ポイント以上”というようにあらかじめ級数を固定してしまえば、おのずと文字量が制限されます。

実際にビフォーアフターで紹介すると……

こちらの例では、非常に文字が多いため、後ろの方は読みにくいかもしれませんね。これを改善した例が、こちらです。

前の資料が大体500文字ぐらいで、こちらが120文字くらいと、大体1/4ほどに文字量を減らしています。こうすることで、大きな4つのレベルがあり、どう変化をしていくのかということが、伝わりやすい資料に変わりました。

最初の資料を横軸で見ると“サービスとしては”“ビジネス面では”といった、何度も繰り返しでてくる言葉を因数分解して、「サービスと利益」としてくくりだし、中身をキーワード化することでノイズカットすることができました。