目標を設定して、ゴールへ向かう(photo by 紺色らいおん/photoAC)

 目標とは「締め切りのある夢」である

 「鉄鋼王」のアンドリュー・カーネギーから、「成功哲学」のプログラム化という作業を託されたのがナポレオン・ヒル。彼のまとめた「成功哲学」は、成功への行動理念を体系化した「PMAプログラム」として、いまも世界中で次なる成功者を生み出す助けとなっています。

そのナポレオン・ヒルが自著で示した「冨を手にするための6カ条」を、以下に記します。

・達成したいという願望をハッキリと設定する
・望むものを手にするために支払う代償を決める
・願望達成の最終期限を設定する
・詳細な計画を立て、すぐ実行に移す
・これまでの4点を詳しく紙に書き出す
・前記の宣言書を起床後と就寝前の1日2回、声に出して読む
(本書62ページより)

 これをみると「目標」を具体化するというのは、期日を決めることとワンセットであるということがわかります。ナポレオン・ヒル自身、目標のことを「締め切りのある夢」だと述べています。

つまり、「資産1億円を目指す」と目標を立てるだけではなく、「5年後には資産1億円を達成する!」ではないと、意味がないのです。それは、「目標」を細分化する場合にも同様で、「1年後には○○万円」「3年後には○○万円」と、ステップごとに期日を設定することも必須です。


 

最後に「目標」がいかに大切なものかを示すあるデータを紹介します。
ハーバード大学MBAコースで教鞭を取っていた、マーク・マコーミックという人物が、卒業性に対して、ある調査をしました。

マークが学生たちに、「未来について明確な目標を書き、それを達成するための計画を立てているか?」という質問が書かれたペーパーを配付したところ、イエスと答えた学生は3%、目標はあるが書き出していない学生は13%、目標なしと答えた学生は84%でした。

それからさらに10年後、アンケートをとった学生へ年収の追跡調査をした結果、目標はあるけれど書き出していないと答えた13%の学生は、目標を持っていなかった学生と比べて平均2倍! さらに目標を書きだしていた3%の学生は、残り97%の10倍も達していました!

「目標」を設定することが、いかに人生を左右するものなのかを実感させられる結果となっているのではないでしょうか。