N112_nekutaiwonaosudansei500-thumb-815xauto-1983C子:「あとはなんと言っても、いつもビシッと決まってるスーツが素敵だよね」
B子:「うんうん! 形は定番だけど、ネクタイだったり、胸元のチーフだったりさり気ない色使いが上手だよね」
C子:「そう、そんなに派手な色を使ってるわけじゃないのに、その時の組み合わせで、若くみせたり、誠実さをだしてる!色の使い方が他の男性とは段違いだよ」

Point③ 一流は人の気持ちを「色」でコントロールする


スーツの「色」が大統領を決めた、と言われるエピソードはご存知でしょうか? 1960年の米国大統領選、対立候補であったニクソンとケネディ。その形勢が逆転したのは、その時代に初めてテレビ中継された大統領候補同士の討論会だったといいます。その勝利した理由の一つが、ケネディのスーツの「色」。重厚さを感じさせる一方で古臭いイメージの茶色のスーツを着用したニクソン。対して、ケネディは濃紺のスーツで理性的で精悍なイメージを強調し、ケネディの方が新しい指導者にふさわしい印象を与えたのです。

着る色には必ず理由があるのです。ネクタイの色ひとつでも無造作に選ぶようなことはなく、会う人や案件によって、一日に数回ネクタイを変える人もいるくらいです。一流の人は装う色ひとつにも人への配慮、自分自身のコンディションやモチベーションに対する意識を持っている(163ページ)

A君:(へー、名刺だったり、お店選びだったり、そういう所で違いって出るんだなぁ。部長と俺の違いって、相手に与える印象を意識した振る舞い方の違いなのかな。もしかして、俺も真似できるかも! )

 まだまだ、2人の話は終わりそうにありませんが……。
A君は話を聞いている中で、部長が持つ「一流の存在感」の正体がほんの少しだけわかったようです。「オーラ」や「存在感」は、特別な人だけが持つものではありません。人に与える印象を意識し、ふだんの振る舞いを少しずつ変えることで誰でも身につけることができるものなのかもしれませんね。