去る3月15日の日曜日、東京都江東区の紀伊國屋書店豊洲店において、「子どもを“英語でほめて”育てよう」と題したワークショップが開催されました。講師は同タイトルの本を共著で出版したカリン・シールズさんと黒坂真由子さん。紀伊國屋書店さんの児童書コーナーのスペースに即席の“えいご教室”をつくって、元気な子どもたちと、少し恥ずかしそうなママ、パパが英語でコミュニケーション。とてもなごやかなワークショップになりました。
本稿では、講師を務めた黒坂さんに、ワークショップの模様と著書の内容についてレポートしていただきました。

子育て真っ最中の2人が先生!

紀伊國屋書店豊洲店様 ありがとうございました

こんにちは。黒坂真由子です。このたび、『子どもを「英語でほめて」育てよう』を友人のカリン・シールズと共著で出版しました。ライター、編集者を仕事にしています。3人の子どもたちに「英語でほめる」を実践中です。
カリン先生はアメリカはニューヨーク州出身でカリフォルニア育ち。いまは日本に住むライター、リサーチャーです。カリンも3歳の女の子を子育て中です。紀伊國屋書店豊洲店さんでの時間は、わたしたちにとっても、とてもうれしく、楽しい時間になりました。

 

ワークショップは、子どもを遊ばせながら、実際に子どもに英語で声をかける、という形で行われました。子どもたちは、真ん中に敷かれたマットで遊び始めるなか、ママ、パパたちは、「なぜ英語でほめることがいいのか」「なぜネイティブよりも、ママやパパが子どもの英語の『先生』として最適なのか」に関して、説明を受けました。

そのあと、カリン先生がほめ言葉を9つとりあげ、どんなときに使うのか、どんなイントネーションで使えばいいのかをレッスン!なかなか人前で英語を話すというのは難しいものですが、みなさんイントネーションに気をつけつつ、まずは声を出しました。
そして、実践です。ママ、パパたちは、自分のお子さんとお絵描きや遊びを一緒にしながら、ところどころで、その場にあったほめ言葉を使ってみました。

どんなとき、どうほめる?

ワークショップで使ったフレーズは以下の9つです。

You did it!「やったね!」【ユーディディトゥ】 結果や努力を認める
You can do it.「できるよ」【ユーキャンドゥイットゥ】 自信をつけたいとき
Keep it up!「頑張れ!」【キーピィットアップ】 そのまま続けるよう応援
You’ve got it.「当たり」【ユーヴガディトゥ】 正しい答えを言えたら
Almost there!「あとちょっと!」【オールモストゼア】挑戦中に声をかけるならOne more time?「もう一回?」【ワンモアタイム】挑戦させたいとき
Good job!「よくできたね!」【グッジョーブ】いつでも使える
Keep going!「その調子!」【キープゴォイン】体を使って何かを頑張っているときに
High five!「ハイファイブ!」【ハイファイヴ】嬉しい気持ちを表すジェスチャーDSC_0304

子どもが積み木で遊んでいるとします。
あとちょっとで完成しそうなら、“Almost there!”(あとちょっと!)。
完成しようと、頑張っているときには、“Keep going.”(その調子)。
なんとか上手に積み木を積むことができました。そんなときには、“You did it!”(やったね!)。
  
こんなふうに、遊びの中でいろいろと声をかけることができるのです。
ここに出てきた3つの言葉は、それぞれの状況に応じて違っていますが、子どもたちを励ましている点では共通しています。



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