人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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ハニカミ王子の英語会見

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2009/02/23 09:54

週末、石川遼選手が、米国のノーザントラスト・オープンに出場した。いよいよ、世界一のゴルフツアー、PGAへの参戦として注目されたが、残念ながら2オーバーで予選落ち。

しかし、弱冠17歳でのPGA出場はアメリカでも珍しく、米国メディアでも注目を集めていた。そこで、大会に先立って記者会見が設定され、石川選手は堂々と英語でスピーチをした。

そのスピーチの終わりの方で、“My name is Ryo. Everyone repeat after me, Ryo! Ryo!”と話している。この部分は大受けだったようだ。確かに、英語では「リョウ」という発音はなさそうだ。「Ryo」と書いてあれば、通常は「リオ」と読むだろう。

漢字表記の日本語と違い、英語では綴りをみれば誰でも同じ発音ができる、と思っている人もいるが、実はそんなことはない。レーガン元大統領も「Reagan」という綴りから、就任前は「リーガン」と言われることが多かった。

今や世界的プレーヤーとして有名な青木功も、はじめて米国で活躍した時には「Aoki」という綴りが読めず、ギャラリーからは「エイオキ」という声が掛けられていた。記者会見で「私の名字はアオキだ」といったことで、「アオキ」という読み方が定着した。

「Ryo」は「リオ」ではなく「リョウ」だ、ということが定着するかどうか。これからマスターズに向けて、石川選手の活躍に注目したい。
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