カンタン!世直し宴会術

夜ごと、さまざまな場所で行なわれている「宴会」。

しかし、中には「まったく盛り上がらない」「参加者が全員メンドクサイと思っている」「幹事が何をすればいいかわかっていない」という宴会も多いとか。そんな宴会をボクメツするため、「宴会を通じて世の中の役に立つ」との使命に(勝手に)燃える1人のオトコが立ち上がった!?

「お酒を飲んでただ騒ぐだけ」の宴会は今日でおしまい。ビジネスにも役に立つ宴会のいろはをご紹介します。

著者プロフィール

川田直樹(かわた・なおき)

昼は一級建築士、夜は一級宴築士&人間関係構築士、座右の銘は「ノー宴会 ノーライフ」。32歳独身イベント大好きサラリーマン。大阪出身、転勤で東京勤務中。大手オフィスメーカーの建築部門に勤め、中間管理職として若手を育成指導中。

年間60回以上の宴会を経験する中で、「社内で席が隣なのにメールを送り合うような疎遠な関係でも、たった2時間の宴会翌日には、笑顔でハイタッチをする仲間になった」「1000回の名刺交換よりも1回の宴会で人生が変わった」などを目の当たりにし、宴会のもつ可能性と多様性に惹かれ、イベントや宴会を通じて人と人をつなぎ仕事を楽しむ活動を推進中。「認定ファシリティマネジャー」「イベント業務管理士2級」取得。健康増進、社内活性、長時間労働対策としても効果的な「サウナ部長」としても活躍している。

今では一級宴築士の腕が口コミで広がり結婚式二次会の司会幹事も定期的に務める。本連載では、宴会での数々の修羅場をくぐり抜けて培った、「宴会と仕事を楽しむ」ノウハウをすべて公開していく。

「この宴会に参加してよかった!」といってもらうための、幹事のお作法(仕切り編)

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2017/06/23 16:51

サプライズも「仕切り」の1つ(photo by acworks/photoAC)

初めての宴会幹事をなんとかこなしたものの、「盛り上がらなかったし、自分も疲れるばかりでもうこりごり!」。こんな結果になってしまうと悲しいですよね。参加者はもちろん、幹事であるあなたが「最高の宴会だった!」と思えるにはどうしたらいいのでしょうか?

カワちゃんは当日の「仕切り」にカギがあるといっています。
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まいど、カワちゃんです。

この連載では、宴会幹事を任されたあなたが、最終的に参加者から「来てよかった! 幹事さん、ありがとう」といってもらえることを目指しています。私自身、さまざまな宴会でその言葉と笑顔に何度励まされたことか! 私は、あのときの嬉しさを忘れることができません。あなたもぜひ、宴会を成功させてこの感動を体験してみてください。

さて、いよいよ宴会当日を迎えた幹事さん、「今日はうまくいくだろうか……」と緊張していることでしょう。その日のために「企画」と「段取り」で準備してきた内容が、今夜ついに「成果」となってあらわれるのですから、その緊張は当然です。

宴会はナマ物ですから、刻々と変化していく状況と不測の事態に対応していくことが求められます。でも心配する必要はありません。ここで大切なことはいたってシンプル、「仕切り」です。

宴会を「仕切れない……」と悩んでしまう人へ

「仕切る」と聞くと、「人前でハキハキとしゃべり、笑いをとって、リーダーシップを発揮して場をまとめる」といった、万能人間になるイメージをもつかもしれませんが、実は全然違います。

「私は人見知りだし、慣れてないし、度胸が必要な場に出ていくのはムリ……」という人でも、座席配置の基本や感動的な宴会にするちょっとしたコツなど、はずしてはならない「仕切りポイント」を押さえておくだけで、宴会を成功へと導くことができるのです。

では、寄せられたお悩みにお答えする形で、宴会当日の「仕切り方」について紹介していきます。

お悩み1 人前で話すことが苦手で、司会進行が不安です……

【回答】バスの運転手になったつもりで、進行してみよう!

【解説】飲み物の注文からお金の管理、司会もして、周囲への気配りもして……、こうなるともう進行をする余裕がなくなってしまいますよね。ですが、必ずしも幹事のあなたが宴会に関わるすべてを抱え込む必要はありません。苦手に感じることは、得意な人に頼む勇気も大切です。

「それでも司会は自分でやらなければならない……」と思うのならば、宴会の進行を「バスの運転手」になったつもりで進めてみることです!

「今日の流れは○○です。もうすぐ乾杯をします」
「次に出てくる料理は◎◎です。このお店の一押しのドリンクは……」
「そろそろラストオーダーなので頼みたい人は検討しておいてください」

進行を一番把握しているのはあなたのはずです。だから、あなたのルートに沿って、バスの運転手のように宴会の流れを案内していきましょう。そうすることで、「どう進めよう」という迷いから開放されます。

どうしても緊張してうまく言葉がでてこないときは、いっそ「司会の●●です。口下手なので、今とても緊張しています……。みなさんの盛り上がりや拍手で力を貸してください!」とカミングアウトして、会場を味方につけるのです。すると、参加者全員がサポーターとなって、一緒に宴会を楽しむ流れが自然とできあがりますよ。

お悩み2 会場の座席、どのように案内したらいいでしょうか?

【回答】座席は「くじ引き」で決めてしまおう!

【解説】誰にどの席に座ってもらうか、迷いますよね。参加者の自由着席も可能ですが、それでは「どこに座ろうかな?」と悩む人が多く発生して、全員が着席するまでに時間がかかってしまうことも。また、「やっぱり○○さんの隣がいい!」など、着席してからまた移動する人が出るなど、なかなか宴会を始められないこともあります。

そこでオススメしたいのが、「くじ引き」スタイルです。たとえば、数字を記入した簡単な座席図を用意しておき、会場に到着した人には会費の徴収と同時に、同じく用意しておいたナンバーカードを引いてもらいます。

手間は少し増えますが、実際やってみると、宴会のスタートからゲーム感覚のワクワクを味わうことができ、「温まった」雰囲気をつくることができます。また、普段は接する機会の少ない人同士が隣になったりするなど、良い影響も生まれます。

また、遅れてくる参加者がいるなら、空いている席を把握しておき、到着次第すぐに着席できるようにアテンドしましょう。その際に、参加者全員に「みなさん、○○さんがいらっしゃいましたので再度乾杯しましょう!」と促してあげると周りは受け入れやすく、遅れて来た人もすぐに宴会に溶け込むことができます。

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