人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、本当?と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

著書は『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など多数。

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大儀見の由来

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2015/07/06 13:57

(Photo by 井部寛)

2大会連続でW杯の決勝にまで勝ち進んだなでしこジャパン。米国の壁は厚く2-5と完敗したが、2大会連続して決勝に進み、世界のトップであることを証明した。この両大会に連続出場しているのがFWの大儀見優季だ。決勝でも米国から1ゴールを決めるなど、今大会2得点をマークした。

大儀見選手は栃木県出身。かつては旧姓の「永里」で活躍、のちに「大儀見」となっている。この名字はかなり珍しく、千葉県や神奈川県、静岡県などにごくわずかしかない。「おおぎみ」と聞いてまず思い出すのは「大宜見」か「大宜味」。ともに沖縄の名字で、本島北部にある大宜味村がルーツだが、沖縄には「大儀見」という書き方はみられない。

もう1つ、宮内省の役職に「正親司」というものがあった。これで「おおぎみのつかさ」と読み、皇族の季祿や時服(ともに年に2回支給された禄)を担当した。これに由来する「おおぎみ」氏が、「正親」で「おおぎみ」は難読であることから、読みに従って「大儀見」という漢字をあてた可能性もある。

旗本出身の明治の教育者に大儀見元一郎という人物がいることをみても、「大儀見」は琉球とは関係なく、「正親」に由来している可能性が高そうだ。

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